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月別アーカイブ: 1月 2010

コンサルレポ第16回危機的状況下での対応

※このカテゴリ「レポート【組織変革編】」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
詳しくはこちら→「第0回 コンサルレポはじめました。」

第16回 危機的状況下での対応

●危機や応急的な状況においては、格が下の者でも警報を鳴らさなければならない(それはどうでしょうか・・と上司に注意する等)。
なぜなら、危機的状況においては、一回のミスが致命傷になりうるから。
     ↓
そこで、このような組織を設計しておく必要がある。

●社員の危機感覚を磨くためには?
一番いいのは、問題が起きた現場に担当者を行かせること。例えば事故を起こした現場を実際に見て、話を聞いたりすると、危機意識が強まりやすい。(他社でもいいから行かせるべき)

●事故や災害などの危機的事態が起きた時・・・
例えば、原子力発電施設のある村で原発事故が起きた時・・・
現場に最も近い村役場は、現場で起きている事態の深刻さなどを理解しており、素早く対応できる。しかし現場からより離れている県や国は、情報伝達にも時間がかかるし、危機感なども伝わらない。そうすると、(村は本当は何か起きたら上に報告しなければならないが、)往々にして、村はいちいち県や国に付き合っていたら事態が悪くなるばかりなので、情報伝達よりも現場対応に追われることがよくある。

こういう危急的状況での現場から離れている県や国の付加価値は何なのか?
(企業でいえば、現場社員ではなく、幹部や社長に当たる)

(事例)米のハリケーンカトリーナ
カトリーナが来て大被害があった時、トップであるブッシュはすぐに現場にはいかなかった。しかしこういう事態の時にトップは、やってる仕事をほっぽり出してでもすぐに現場に行って状況をつかむ必要がある。
なぜなら
→最高の意思決定者であるトップが行くことにより、他組織にできない大きな意思決定をトップがすぐに下すことができる。(これは国などのトップの付加価値である)

以上。
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コンサルレポ第15回 社員に理念を浸透させるには?

※このカテゴリ「レポート【組織変革編】」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
詳しくはこちら→「第0回 コンサルレポはじめました。」

第15回 社員に理念を浸透させるには?

(前回の記事に続いて)
[質問]
(ある経営者の方が)私も布教するみたいに((笑))、理念とか浸透させたいんですがなかなかできない。どうすればいいですか?

[答]
・ひとつは頻度。とにかく何度もやる

・もう一つは、(宗教で言うと)目標は何か考える。例えば・・・古いパラダイムが何で、新しいパラダイムが何であるかを書いた、ハンドブックみたいな、みんなが唱えられるような、いわゆる「お経」みたいなものがあるといい。(→クレドとかもこれかな?)

・それに加えて、(宗教で言うと)「2礼2拍手1拝」「お焼香」「アーメン」のように、「特定の行動」を作るといい。
例えば企業で言うと「自分には役に立たないけど、他部門には役立ちそうな情報が自分のところに入ってきたら、今までは捨てていたのを、今度からは必ず他の部門に回す」とか。
「具体的な行動のイメージ」をみんなに持ってもらい、それをお経と合わせてやると効果的。

以上。
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音読

【概要】
音読をすることは、この上なくシンプルでありながら非常に多くの効果が出やすい能力トレ-ニングです。
音読をするには、『読む』『考える』『話す』『聞く』の全ての能力をフル稼働させないといけないため、脳のトレーニングに最適です。脳は、音読や、簡単な計算など、単純な作業を早くしているときに、より活性化します。少しばかり頭を使うようなことを高速でやるとき、脳は右脳もフル活用して活発に動きます。
参考http://www.wiz-ac.com/mailmaga/167oralreading.html
【音読の効果】
(その1)
***********************
この7年、毎日、本を音読しているため、
確実に音読効果を体験しています。
 (中略)
音読を始めたころ、最初は疲れるし漢字につまずいて
うまく読めないしで効果ないんとちがう?と思っていました。
ところが、音読が習慣になってきた頃くらいに、毎日の生活のなかで、
ある日をさかいに「あれっ、なんかちがうぞ。なんかうまくいくぞっ!」
と思えることが多々ありました。
なんていうか、たとえば人と接するときなんか、
じぶんの本当に伝えたいことばが口からさらさらでてくる。
とでもいいましょうか。
http://t-triangle3.com/
*************************
(その2)
************************
音読について、色々調べてみると次のようなウワサ話を聞きつけました。
「毎日2〜4時間の音読を数ヶ月続けると、記憶力・理解力・コミュニケーション力・意欲が飛躍的に高まる」
(認知症ではなく、健常な成人の場合の話です)
    (中略)
川島教授の著書によると、
・音読は認知症の予防・改善に効果がある
・健常者の脳のトレーニングにも効果がある。
・毎日15分の音読で効果があるが、15分以上やっても意味はない
旨の記述を良く見かけます。
http://okwave.jp/qa/q2669166.html
*************************
【音読するときのコツ】
・集中すること。(集中すれば時間は10分でもいい) 
・早ければ早いほどよい
・午前中。できれば朝食後に。(もっとも効果的)
参考URL
信濃毎日新聞「新聞の音読」
以上。
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予備校、受験で不合格なら授業料無料の『奇策』

日経新聞1月27日

城南予備校

【概要】
 大手予備校「城南予備校」を運営する城南進学研究社は、受講した高校3年生が志望する大学に合格できなかった場合、翌年度の授業料を無料にするサービスを今春はじめる。
 
 希望者は「現役合格保証コース」を受講。テストの結果や、生徒と保護者、予備校の担当者の3者面談に基づいて決めた志望校に合格できなかったり、結果に満足できなかった場合、翌年度の浪人生向け講座の年間授業料約70万円を全額免除する。授業に75%以上出席したり、指定の模擬試験を受けることなどが条件となる。

【解釈】
 この奇策には多くの危うい点が存在すると思う。主な点としては、内容的な問題と法的な問題の2点がある。

 内容的な問題としては、「志望校」がどうやって決められるかである。落ちれば翌年度授業料免除なのだから、生徒がいくら「この大学に行きたい!」と言っていたところで、予備校はそう簡単に「志望校」だとは認めてくれないだろう。志望校の定義が揺らぐ、変な話である。志望校かどうかは、生徒でなく、予備校側が半強制的に誘導するかのように設定するというトラブルが起きそうな気がする。
 新聞の記事に書かれた条件や、予備校パンフレットに書かれた条件のほかに、暗黙の領域でより厳しい基準が存在する可能性も否めない。

 法的な問題としては、コース名が「現役合格保証コース」であるという点である。この名前だと、たぶん景品表示法か、特定商取引法に引っかかってしまうようと思う。普通に考えれば「現役合格」を「保証」など、できるわけがない。当然である。
 受験業界では、大学合格実績の誇大表示とか、合格保証の表示で、法律違反とされるケースが多いと聞いている。今回のケースは、コース名自体の変更をいつか求められるのではないかと思う。

P.S
自分が高校生だった時の受験勉強をふと思い出してしまいました。そこで一言。

「つまらん! 実につまらん!!」(大滝秀治風に)

勉強一色、灰色まっしぐらの生活だったな~と思います(~_~;)

大学院2年の現在や大学生になってからは世界が広がるしいろいろ楽しいけど、高校生のときはそうでもなかったと思う。もし高校生が見てたら、「そんな勉強しかしない生活は今だけで、大学は入れたら楽しいから、今はがんばれよ!!」って言いたい。

以上。
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What’s “国の借金”!?

日経新聞1月26日

【概要】
「国の借金」の総額が2010年度末に過去最大の約973兆円に達する見通しとなった。これは1人当たりに換算すると、約763万円に上る。

「国の借金」の内訳は主に3つあり、「国債(*1)」、「借入金」、「政府短期証券(*2)」である。ちなみに09年度末見込みの国の借金は約900兆円であるため、一年で73兆円も増えることになる。急増する要因は、財源確保のために過去最大となる約44兆円の国債を新規発行することである。

ちなみに、国と家計の借金がリアルタイム(?)で表示される「借金時計」なるものを発見しました♪なかなか面白いです。
http://www.takarabe-hrj.co.jp/clock

 

【お勉強】
*1 国債
国が発行する債権。国債は発行時に償還期限と利率が定められており、購入者はこれに応じた利息を受け取ることができる。償還期限を迎えると、元金である国債の発行時の金額(額面額、または額面価格という)が支払われる。

*2 政府短期証券
日本政府が一時的に生じる資金不足を補うために発行する国債の一種で期間は60日と短い。

以上。
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アンチ温暖化論に白旗か

アンチ温暖化

日経新聞1月25日

【概要】
ヒマラヤの氷河が地球温暖化のために2035年にもなくなるとした「気候変動に関する政府間パネル」通称IPCCの報告書の内容が誤りだったことが判明。

09年11月に発覚したイギリスでの電子メール流出事件(*1)でIPCCに参加する科学者による気温データ改ざん疑惑が浮上したばかり。温暖化対策の科学的根拠を提供してきたIPCCの信頼性が揺らいだ格好だ。

【お勉強】
*1問題の電子メールは、イギリスの大学のサーバへの不正アクセスによって持ち出されたもので、11月17日に温暖化懐疑派サイトで公開され、世界中のメディアで取り上げられた。全部で1000通以上のメールがあるとされる。この事件は「クライメートゲート事件」と呼ばれている。
http://ascii.jp/elem/000/000/481/481355/

【解釈】
温暖化論懐疑派で有名な武田邦彦さんの本を読んだことがあるが、論理がしっかり通っており、どちらかというと私も懐疑派である。環境問題“だけ”に目を向けるならば、確かに温暖化が進んでいるように思えるのも無理はないと思う(メディアが地球にやさしく!とあおっているし)。
ただ、温暖化を前提にしたビジネスが多数展開されており、もう後戻りできないくらいの規模になっているという背景がある。それが各国の利害に大きく影響するため、IPCCもその立場上、今更「やっぱり温暖化進んでませんでした~」なんていえないと思う。
立場上いえないのもあるし、やはりIPCCのメンバーが、どこかからお金をもらっているのではないかと思う。上のリンクにも乗っているが、そもそもIPCCは中立的な学会ではない。国連や各国政府から巨額の助成金を受けとって研究しており、「温暖化がやばいですよ!もっとデータとらなきゃ!」と誇張すればIPCCはさらに資金を得ることができる。

IPCCがデータ改ざんなどの不審な行動をする理由は(それが本当だとしたら)
①権威ある立場でもう後戻りできないから
②資金を得たいから
だと思う。

以上。
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コンサルレポ第14回 (質問)社員をパラダイムシフトさせるにはどうすればいい?

※このカテゴリ「レポート【組織変革編】」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
詳しくはこちら→「第0回 コンサルレポはじめました。」

第14回 [質問]社員をパラダイムシフトさせるには?

(前回の内容に続いて・・・)
[質問]
社長が(コンサルに言われたり自分で勉強したりして)パラダイムシフトできたあと、
①社長が幹部のパラダイムシフトを促すとき
②幹部が社員のパラダイムシフトを促すとき
にはどうすればいいか? コツとかはないか?

[答]
①は対話で行う。Face to Face での会議が最も効果的である。
②も基本的には対話だが、補助的に社内ニュースレターやメールや紙媒体も使える。

Face to Face での会議を開く回数は、先生の経験則では、「変えたい人数の平方根」の回数開く。
仮に幹部が社員100人を変えるなら、√100=10回くらい開くのが良い。なので、しつこいほど何度も何度も会議開いて、伝えていく。実際とても時間のかかる作業。

※ちなみにこれは宗教の布教活動とも似ている
・Face to Faceでパラダイムシフト(洗脳)させるやり方で成功してるのが創○学会。
・逆に紙媒体などにたよって布教して成功してるのが、幸○の科学。

できる人はなぜ運動をするのか?①【ヨガ編】

【はじめに】
 最近では、女性に限らずビジネスマンの間でもヨーガを行う人が増えてきたようですね。
動きのあるパワーヨーガや、瞑想中心のヨーガなど、いろいろありますが、ヨーガの効果効能についてご紹介します。
 よく「○○のポーズ」を涼しい顔しながらとることがヨガだと考えている方がいるようですが、ちょっと違うようです。そのような方は、「本来の目的」を知らずに、「手段」が目的化してしまっているかもしれません。もちろんそれでも肉体的な効果は得られると思いますが・・・。このような誤解を解きつつ、ヨーガってすごいなと思っていただければ、長い記事を書いた甲斐があります[emoji:i-201]
まずおさえるべきキモはこれです↓
「体をコントロールすることで間接的に心をコントロールする」
これがヨーガの基本的な考え方です。
ヨーガに関わるとき、常にこのことを考えながらやるといいかと思います。
 実は心と体は密接につながっていて、例えば人間はストレスを感じているときは呼吸が浅くなりがちです。逆に、意識的に深くゆったりと呼吸すれば、ストレスは和らぎ、自律神経が整えられます。より効果的に自律神経を整え、心をコントロールするために研究された呼吸法やポーズの仕方などのテクニックの集大成が「ヨーガ」というわけです。
【得られる効果効能】
ヨーガで得ようとする効果、得たい効果(正しくやることで結果的に得られる効果)には大きく分けて
①「体、肉体的なもの」
②「心、精神的なもの」の2つがあります。
①肉体的な効果としては「自律神経の調整」、「コア(深部)の筋トレ」、「ストレッチ」の3つがあると思います。詳細は下のスライドをご覧いただきますが、結果的に肩こり解消やダイエットなどたくさんの効果が期待できます。
yoga2
②精神的な効果としては、「ストレス解消」と「心の柔軟性」があります。こちらがヨーガの本来の目的でもあるので、それぞれ解説していきます。
 「ストレス解消」ですが、まずストレスとは何か、から知りましょう。何か行動をしようとしたとき、人間の体には動くためのエネルギーが供給されます。ところが思った通りに動けないと、そのエネルギーが体内に蓄積され、人はストレスを感じます。エネルギーを持て余すことによって、ストレスがたまるということです。ストレスは「心の問題」だとよく捉えられますが、実は「エネルギー」、すなわち「体の問題」ということです。そしてエネルギーが使い果たされれば、ストレスは発散されます。なので、よく「スポーツでストレス解消!」といいますが、ヨーガの視点から見ればとても理にかなっているといえます。ヨーガの場合は体の深部をよく動かしエネルギーを効果的に消費するため、ストレス解消度も高いといえます。
 「心の柔軟性」ですが、ヨーガでは体だけでなく、心も柔軟にすることが可能です。ヨーガのポーズをとるときは、もっと伸ばそうもっと伸ばそうと、無理しては効果半減です。体が「イタイ」といえばそのあたりで動きを止め、体が「まだ余裕」といえばもう少し伸ばしてみる。こんな具合で、体と対話するようにしながら動きます。言われてみれば簡単なことですが、より伸びていたほうがいいと、勘違いしてる方が多いように思いますが、ヨーガ大切なことは、体と対話することです。このような(じっくり相手の声を聞いて、理解し、共感するという)プロセスをヨーガで繰り返すことによって、日常生活における物事の受け止め方も柔軟になっていくというわけです。ここでのキーワードは「柔」、「調和」です。このようなポジティブな心構えを身につけるための行でもあるようです。
【個人的感想】
 メディアでは、読者を獲得するため、又は視聴率を上げるために、こういった「そもそもの目的や意義」の話はちょっと分かりづらく面倒なので軽く説明して流していて、画になるテクニックの部分ばかりクローズアップされがちだと感じています。
 よくテレビでやっているなんとかのポーズとか、呼吸は何秒吸って何秒止めて・・・というのは確かに大事だと思います。それらの目的は、「体をコントロールすることで間接的に心もコントロールする。つまり柔軟で調和のとれた前向きな心構えを身につけること。」です。
 目的を意識してやるのと、ただなんとなく健康に良さそうだからやる、というのでは効果の面でも、継続の面でも、違いが出てくると思います。
現在はストレス社会だとかよく言われていますが、そんな時代にこそより求められる行、スポーツ、習慣何だと思います。1人暮らしのビジネスマンが、夜家に帰ってから、ヨガを15分位やって寝る。なんて習慣あったら、ちょっとオシャレですね。

What’s “経団連”? 新人選。

日経新聞1月24日

経団連の人事ニュースと、そもそも経団連とは何ぞや?ということについて、説明します。
今日は休日で時間があるので、がっつり丁寧にリサーチしました。
経団連のことをよく知らない方にもわかるように解説しました。

【概要】
 日本経団連(*1)の次期会長に、米倉弘昌 住友化学会長(72)の就任が固まった。これは、「旧財閥系(*2)」「化学業界出身」で、異例ずくめの起用である。 

 現会長の御手洗富士夫氏(キャノン会長)は、09年5月の会見で「次期会長は、15人いる副会長から選ぶ」といっていたが、結果的に副会長ではない米倉氏に決断。しかも経済界からは「自社の人事にも影響する話。決断が遅すぎる。」と不満があった。

 今回の人事は、金融危機や政権交代など複雑な環境が絡まり、いわゆる「経団連銘柄(*3)」と言われる企業がそれぞれの事情を抱える中で実施。その要点について、説明する。

 人事が遅れた理由は、意中の候補者に打診しようにも、各社の厚い壁のために、決定に至らなかったからだ。「意中の候補者」とは、3名いた。それは中村氏(パナソニック会長)と、西田氏(東芝会長)と、渡辺氏(トヨタ副会長)である。

 1人目のパナソニックの中村邦夫会長は、御手洗氏が専務時代から目を付けており、中村氏本人も、御手洗氏の経営を参考にしていた。しかし、中村氏は「経済界に関心が薄かった」ために、予防線を張り、経団連会長は受けないとの姿勢でいた。
 御手洗氏としては、「経団連会長でありながら(自分では)政権与党の総理となかなか会えないという悩みを持っており、中村氏なら解決できて、経団連(=経済界)の政策提言が受け入れられやすくなる」との読みがあった。
 だが中村氏は受けない姿勢を貫き、09年後半以降は経団連の会議にも顔を出さなくなり(笑)御手洗氏はついにあきらめた。

 2人目の東芝の西田厚聡氏会長に関しては、御手洗氏が東芝の経営諮問委員を務めていたことからその才覚を認められていた。そして御手洗氏からは「日本全体がどうなるかの俯瞰図を描ける有能な経営者」と評価され、次期会長の可能性を探った。
 しかし東芝には、すでに相談役が日本商工会議所の会頭を勤めており、仮に西田氏を経団連会長に据えると、「経済3団体」(*4)の2つの要職を東芝が占めることになってしまう。これは避けた方がいいとの異論が上がり、御手洗氏はあきらめた。
 
 3人目のトヨタの渡辺捷昭(かつあき)会長に関しては、経済界で抜群の安定感を誇るトヨタの人材として起用を望まれていたが、同社社長は「赤字で経済界での活動をする余裕はない」と拒否し、御手洗氏はあきらめた。

 これらのことから、最終的に御手洗氏は経団連の「不文律」を破る形で旧財閥系企業からの起用を決断。国際的知名度も劣るが、グローバル化を推進してきた米倉氏(現・評議員会議長)に白羽の矢を立てることとなった。

【お勉強】
*1
日本経団連とは?
 正式名称は「社団法人日本経済団体連合会」。2002年に、(財界からの政策提言を目的に結成された)「経済団体連合会」と(経営者の立場から労働問題について提言する目的で結成された)「日本経営者団体連盟」が統合して発足した。有力企業が多く加盟している。また、自民党や民主党に政治献金を行い、政界や財界に大きな影響力を持った組織と言われている。
 会長の選出については「日本の中心産業の中の中心企業」のリーダーから選ばれる傾向にある。また、「会長としての適性」や「会長活動に必要な資金を企業が捻出できるか」といったことも考慮される。会長の影響力は非常に大きいことから、俗に「財界の総理」とも呼ばれる。経団連の会長はかなり多忙であるため、就任と同時に出身企業の会長に就任し、経営は後任に任せるケースが多い。

*2
旧財閥系とは?
戦後、GHQが財閥解体命令をだしたことで解体された企業に、「三井」「三菱」「住友」「安田」などがあります。それらの解体されてしまった財閥系企業の流れを組んでいる企業、DNAを受け継ぐ企業が、今でいう「旧財閥系の企業」です。例えば「住友」という社名が付いている企業には、米倉氏出身の「住友化学」や、住友商事、三井住友銀行、住友電気工業・・・等があり、これらはすべて「旧財閥系」の企業である。

*3
経団連銘柄とは?
経団連に加盟している有力企業のこと。株式市場において経団連銘柄は「主力株」や「優良株」とも言われていた。

*4
経済3団体とは?
日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所(日商)と経済同友会を指す。日商は中小企業の利益を代表。同友会は経営者が個人の資格で参加し、自由な提言をするのが特色。

重要パスワードの管理方法

日経新聞1月23日

おはようございます。

今日は晴れてますが、相変わらず寒いようですね。
家の中にいれば日光でぽかぽかです[emoji:i-278]

今日の記事は、ニュ-スではなく、日経PLUS1にのってた生活術的な話です。

 

様々なネットサービスで使うユーザーIDやパスワードは必要不可欠な存在だが、その管理は厄介だ。
野村総研の調査によると、1人当たりが使っているIDやパスの数は19だという。
(ちなみに私は、今数えてみたら、67ありました。多いのか少ないのかは、人によってはっきり分かれそうです^_^;)

記事で紹介されているもっとも簡単な管理方法は、IDとパスワードを、表データとして保存する方法。この時重要なのが、一つのファイルとして保存するのではなく、IDとパスワードで、それぞれ通し番号をつけて別のファイルで保存するということ。

手軽だが、ファイルやPCごと紛失すれば流出するリスクがある。

・・・とありますが、管理方法を自分なりに考えてみて思うのは、やはり流出リスクを少なくしようとすればするほど、基本的に、その管理方法も面倒くさくなること。

ちょっと前まで私は紙に手書きして引き出しに入れてましたが、最近はPCに入れるようにしました。IDやパスを管理する専用のソフトもあるそうですが、信頼していいかどうかは自己責任。難しいところですね。

こういうところこそ、大きなビジネスチャンスがありそうだ。