読書メモ:ザ・レター
タイトル『ザ・レター』
amazonの内容説明から
この手紙に書いてあることは、そんじょそこらの秘訣ではないから心して読むように。
成功哲学の元祖であるオリソン・マーデンが、成功を夢見る青年に宛てて書いた知恵の手紙をベースにして編集。現代に生きる私たちにとって特に重要と思われる箇所を抜粋・加筆し、まとめる。
感想
軽く短い文章でしたけど、深くじっくり考えたい内容でした。本の表紙をみて「よくありそうな本だな」と思って買ってから1年くらい放ったらかしでしたが、意外にも非常に濃い内容だと感じました。けっこうおススメだと思います。
レバレッジメモ
で、ボクの今の結論は、「結局人生の成功は、目標設定と、そのバランス次第だ!」
成功の秘訣は「目標設定の秘訣」と「目標達成の秘訣」という2つから成り立っている。
成功要因の80%は「目標設定の秘訣」が占め、残りの20%は「目標達成の秘訣」である。
慎重と臆病は違う。山登りでも熟練者は簡単に登れる山でも準備を怠らない。最悪の事態に備えて慎重に準備する。
【目標×努力=成功の規模】 目標と努力は、ともに(-100~+100)まである。
良い目標とは、自分が心から求めていて社会に有益な目標。良い努力とは楽観的で肯定的な努力。
成功は簡単なことではないが、単純な思考や行動の積み重ねによって獲得できるものだ。
“成功への目標”の設定には、自発性が大切なポイントである。
成功の“代償”とは、人一倍の“努力”のことだ。成功に努力は欠かせない。周囲のものと同じ努力で高い成果を出せるはずがない。
バランスのとれた7つの分野(仕事・健康・家族・教養・趣味・精神・お金)の目標を考えなければ、努力は犠牲を生む。
目標は、視界そのものだ。見えていれば大丈夫だが、見えていなければ見過ごしてしまう。
成功者は「成功の秘訣は?」と聞かれたとたん、自分の生い立ちを話す。成功者は自分自身のことを本当によく知っていて、そのありのままの自分に好感を持っている。つまり自尊心を持っている。そして自尊心が成功をつかむゆるぎない自信となっている。
自分についてしっかりとした認識を持ち、その自分に好感を持てると、だんだん目標が見えてくる。
私たちの行動の80%は無意識で行われており、意識的な行動は20%にすぎない。だから「頭でわかっていても、なかなか実践できない」というのは、80%を占める無意識が分かっていないから。
“目標を紙に書いて復唱する”という行為は、80%を占める無意識の中に目標を叩き込むということ。→目標達成に必要な行動力、潜在能力が発揮される。
鉄鋼王カーネギーも発明王エジソンも、紙に書いて復唱し、潜在意識に叩き込んできた。
しかし、全ての問題の根幹は“何を”目標とするかということである。
君自身が心から「これだ!」と納得できる目標でなければ、あまり潜在意識の威力は発揮しない。
ベンジャミンフランクリンも目標達成までの過程で決意書を作成し「13の徳目」を作成した。
もう君は理解しているだろうが、成功の秘訣とは、目標を設定し続ける行為の繰り返しであり、成功者とは、成功への目標を見つめ、その実現に日々努力を続けている人のことだ。
“理想”という高い次元の目標を見失ってはならない。理想とは自分が想像できる最良の状態。この理想を追い続け、どこまで近づけるかという挑戦を続けることこそ最も価値ある生き方だ。
そのためにも、7つの分野の各目標レベルをどこまで上げられるかに挑戦してほしい。
若い時期をはつらつと生きることは簡単だが、老年期を美しく穏やかに過ごせるのは少人数だ。
若いうちの苦労はなんでもないが、老年期に苦労を強いられることは耐えがたいものだ。
以上。
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富士通サーバを1時間単位で借りるクラウド
日経新聞2月20日
【概要】
富士通はクラウドコンピューティングの環境を、企業の基幹システム並の信頼性で提供するサービスを10月に始める。企業は自前の情報システムで行ってきた会計処理などの基幹業務を富士通のサーバ1時間単位で借りる形で実行できる。投資負担を従来の半分以下に減らせるという。
「オンデマンド仮想システムサービス」と呼ぶ事業で、10月から1年間で1000社の契約獲得を見込む。
システムが障害なく稼働する時間が、99.99%と、企業の基幹システム並の信頼性10~20%程度にとどまる例が多い。
富士通は、一時的なデータ処理を新たなクラウドサービスで請け負う一方、従来型のシステムは能力を限定して構築することで価格を抑える商談を想定している。
【疑問】
・通常、クラウドを活用した場合の、システムが障害なく稼働する時間は何%くらいなのか?
リッチなのに安い高速バス
日経新聞2月19日
【概要】
同じ区間なら、新幹線よりも安く済む高速バスだが、その分乗車時間は長くなる。そんな時間を映画を見ながら過ごせるバスが登場。
ツアーバスのウィラートラベル(大阪市)が3路線で導入したシート「シアター」は各座席に液晶画面を搭載されている。映画4作品のほか、ゲーム15種類や独自の音楽番組等のコンテンツを顧客が操作しながら自由に楽しめる。
運賃は東京-名古屋で片道3600円。これは従来料金と同じである。
【解釈】
私自身も、就活をやっていたときによく高速バスを利用していたので分かるが、長い乗車時間は時につらいものである。隣の人が大柄の人だったり、近くにうるさい人がいたり。夕方の乗車であれば、一日の疲れがどっとでるし、楽に動けない車内は、はっきり言って、時にはかなり苦痛に感じることがある。
おそらく、競合他社も多く客の取り合い合戦が激しいのではないかと思う。そこで、「シアター」シートを車内の一部に導入することで、「あそこの会社は凄いぞ!(会社のイメージアップ)」「自分もシアターシートに乗りたい(他社サービスからの乗り換え)」と感じさせ、乗車率を上げようとするのだと思う。
高速バスは、(私が乗っていて思ったことは)客が何人乗車していようと、運搬コスト(ガソリン代、高速道路代、人件費など)は同じである。つまり、そのなかでどれだけ沢山の顧客をさせられるかに利益率は左右させる。
このような中で、乗車率を上げるための旗印として、シアターシートを導入したのではないだろうか?
【問題】
・ウィラートラベルがサービスを始めた本当に理由、目的は何か?
・他社の高速バスサービスでは集客のためにどんな工夫をしていると予想できるか?
ユニクロが新ジーンズブランド発表
日経新聞2月18日
【概要】
ユニクロは17日、新しいジーンズブランド「UJ」を発表した。すでに一部は発売済み。
ジーンズの新商品発売は年2回程度が一般的だが、「UJ」では毎月(6倍になる)発売することになる。
まず4月初めまでに男女合計で54種類のジーンズを売り出す。その後も夏までは毎月5~7種の新商品を発売し続ける。
主な商品の価格は1990、2990、3990円の3種。
【解釈】
なぜこれほど早いペースで商品開発、販売を繰り返すのか?
それはおそらく、カジュアル衣料業界において成功している企業が、何をやっているかを分析し、成功要因の一つが、多品種少量販売を頻繁にくりかえすことだからではないだろうか。
たとえば、H&Mだったか、ZARAだったかわすれたが、これらの欧米企業の年間商品数は、ユニクロと比べて10倍も100倍も多かった気がする。
それだけ頻繁に新商品を開発できるだけの優秀なメンバー(デザイナー)がそろっていることもキモだと思うが、これだけ頻繁に店の商品を入れ替えると、顧客にとっては多くの商品が「今だけ」「少ないから他の人とかぶらない」ということになる。これは魅力である。なおかつH&Mなどは安いので、消費意欲旺盛な若者に好まれる。
ユニクロも、この姿勢を見習いつつ、早いサイクルでの多品種少量販売ができる体制が整ってきたので、「UJ」ブランドは毎月新商品販売を始めるのだろう。
【問題】
・数年前(1~5年)と比べて、デザイナーの数はどのくらい増加していると予想させるか?
・ユニクロの「UJ」ブランドや一部の欧米企業のように、「早いペースで多品種少量開発&販売」を実現するためには、大きく分けて何が必要か?
読書メモ:仕事のプロが新人のために書いた仕事の本
タイトル『仕事のプロが新人のために書いた仕事の本』
amazonの内容説明
ビジネスを成功させるにはやはり仕事に対する基本をしっかりおさえることが必要です。本書では有名な名言やエピソードをふんだんに使い、その基本姿勢がすんなりわかるようになっています。あたりまえのことのようでいてなかなかできていないこと、あなたも見直してみませんか。
レバレッジ読書メモ
私たちは会社から月給を与えられていても、飼いならされてはいけないのです危機を危機として意識できる野生の感性と自分の足でしっかりと立つ独立心を失ってはいけないのです。
それぞれが自分の個性を生かして、自分のスタイルで活動することが大切なのです。
大切なのは、原理原則を学ぶことです。
仕事も、理解してから自分で体験し、失敗を重ねつつ、自分の型を作っていかねばならないのです。
「原理原則を知り、そして自分で経験し、自分の血肉として活かしていく」(最初は何やっても自分の思い通りにはいかないと考える。いろいろやりながら容量をつかむ)
「メモを取らなかった」というたった一つの不信を回復するのは大変。
第一印象で勝ち(価値)を決めろ。見た目55%、声38%、言葉7%。
健康は空気のようなもの。病気になった時ありがたさを知る。ベストコンディションを守れ。基本は栄養、休養、運動などだが、大切なのは心の持ち方。
私たちは最大でも70%しか伝えられない。だからコミュニケーション、ホウレンソウは強く!
心理学に、「好かれたら、好きになる」という法則がある。好意の返報性。
「儲」け=信者。真の儲けは、信者・ファンを増やすこと。
最もローリスク・ハイリターンなギャンブルは、人生。なぜなら、掛け金はいらず、努力した分だけ、必ず見返りがあるから。
自らやるからおもしろい。
以上。
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『協同労働』に法人格
日経新聞2月14日
【概要】
労働者が共同で出資して仕事を起こし、経営にも携わる「協同労働」という働き方を支援する法案が今国会に提出される見通しとなった。
若者や高齢者、主婦による草の根レベルの企業や雇用を生み出す効果を期待している。
協同労働は一般企業と異なり、全員が協議して運営を決めるのが特徴。現在の例としては、労働者協同組合(ワーカーズコープ)が展開する清掃や公園の緑化業務、介護事業などが代表的。3万人以上がこの方式で働いている。
法人格を取得することで金融機関から本格的な融資を受けたり、自治体から仕事を請け負ったりできる。
【解釈】
経営陣が運営する株式会社が資本主義であることに対し、全従業員が平等に運営する協同労働は民主主義だと言える。
【問題】
・従来の協同労働の団体では、はたして利益は出せていたのだろうか?
・非営利目的のものと、営利目的のもの、どちらが多いか?
・また、なぜそうなのか?
読書メモ:死ぬときに後悔すること25
タイトル『死ぬときに後悔すること25』
amazonの内容紹介
ほとんどの人は死を前にすると後悔するという
では、人生の最期を前に、どのようなことに後悔するのか。
本書は、終末期医療の専門家である著者が、
1000人を越す患者たちの吐露した「やり残したこと」を25に集約して紹介。
儚くも、切ない思いが行間から滲み出てくるようで胸が締め付けられます。
例外なく、死はすべての人に訪れます。
だからこそ、1人でも多くの人に後悔の少ない人生を送ってほしい。
心の苦痛を訴える末期患者と、正面から向き合ってきた著者が
綴った切実なメッセージが心に響く1冊です。
レバレッジ読書メモ
単純な話だが、明日死ぬかもしれないと思って生きてきた人間は、後悔が少ない。明日死ぬかもしれないと思う人間は、限られた生の時間を精いっぱい生きようとする人間であり、一日一日に最善を尽くそうとする人間である。一期一会を思う人間である。
人が後悔する内容は人類皆兄弟、だいたい決まっているのである。
とにかく主張するところはし、任せる所は任せる。そのバランスが大事なのだ。
皆、本当に遠慮深い。しかし言わなければ、話し合わなければ、お互いが考えていることは分からない。
おそらく日本人は真面目すぎる。もう少し肩の力を抜かないと息が詰まる。
自由に生きた人生は皆から尊敬されないかもしれないが愛される。そして心地よい清涼感を残すものである。
後悔しない生き方、それは「自分を取り戻す」ことだ。自由に子供のように。
死ぬ前に後悔するのは、夢を叶えるために全力を尽くせなかったことかも。
小事に心を揺るがせないことが大事。
人らしく生きるためには、バランス良く感情をコントロールする必要がある。
死ぬことからしたら、そんなことなど大した問題ではない。
他人に優しくするというのはなかなか難しい。優しくしたつもりが、人を傷つけることがあるからだ。ただ見届け、黙して何も語らないことが、最良の優しさとなることもある。
とはいえ、共感するだけの優しさではいけない場合もある。時に厳しさも優しさとなる。「優しさを行う」とはまことに難しいことだなと思う。
自分が一番だと信じて疑わなければ、間違いに気づけないし、成長の機会も失ってしまう。失敗から学ぶという姿勢がなくなってしまうのである。
食事で「栄養」も大事だが、「食の楽しみ」はそれ以上に大事なのではないかと思う。
美味しいという感覚を共有して、食卓を囲み、団欒するからこそ、食事は美味しいのだと思う。
幸せの頂点を極めれば次に来るのは不幸だし、逆に今どん底の極みだったら以後は何をしても幸せが感じられるだろう。
人生は浮沈極まりないようにも見える。だからこそ自分なりの軸、人生観や死生観がないと溺れてしまうのだろう。
生と死が何なのかを自分なりに掴めていれば、晴れの日も雨の日も変わらず淡々といられるのではないだろうか。
後悔のない最後のための言葉「ありがとう」
以上。
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統合決裂で喜ぶのはだれ?
日経新聞2月12日
【概要】
キリンとサントリーの統合決裂は最近のビッグニュースである。
これだけ大きなことが起これば、統合したにせよ、できなかったにせよ、様々な企業に大きな影響をもたらす。では今回の統合案件が決裂したことによって、誰が喜ぶのか考えてみたい。
日経の記事では次のように書かれていた。
(統合による)巨大食品会社の誕生に身構えていた取引先も、この話題で持ちきりになった。「ビール会社が集約されると取引条件が厳しくなる。正直ほっとした」(中堅スーパー)
【問題】
・統合が決裂したことでダメージを受けるであろう企業はどんな企業か?(キリンやサントリ以外で)
・仮に統合が実現していた場合に、喜ぶ企業、ダメージを受ける企業はどんな企業か?
・今後、キリンとサントリーが再び統合の話を進める可能性はありそうか?過去の事例で、統合決裂の後に再び統合案件が浮かび、それが実現したケースはあったか?
マックが400店舗以上閉鎖
日経新聞2月10日
【概要】
日本マクドナルドホールディングスは全店の1割強に当たる433店を2010年12月期に閉鎖すると発表した。
閉鎖対象は主に、90年代に積極出店した延べ床面積が165平方メートル以下の小型店や24時間営業等が実施しにくい店となる見込み。
調理スペースが狭く提供商品が限られるなどの欠点があり、店舗間で最大12倍の売上格差がある。店舗閉鎖により格差を5倍以内に収めることを目指す。
【解釈】
1割、433店もの閉鎖となると、かなり大規模である。感覚的には、多くの人が「近所のあそこのマックがなくなるのか」と感じることだろう。ただ、経営不振で閉鎖というわけではなく、90年代に積極出店した際にどうしても発生してしまった粗い要素を清算する時期に来たということだろうか。
少し言い方は悪いが、全体としての売上“効率”をあげるため(整理によって)に、用の済んだ過去の遺物を清算するという感じだろう。
【問題】
・全店舗の1割強にあたる433店を閉鎖すれば、売上もかなり落ちるはずである。落ちる売上は全体売上の何%くらいなのだろうか(10%よりは少ないはずである)?
・また、それだけの売上の減少を自ら受け入れられるということ(10年12月期に特別損失120億も計上予定)は、それだけ経営が好調だからだとも考えられる。好調である主な要因は何か?