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[ケース258]建設現場にアシストスーツ導入

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<建設現場にアシストスーツ導入>

竹中工務店は作業者の動きを補助するアシストスーツを建設現場に導入する。ベンチャー企業イノフィスと組み、コンクリートのブロックを積み上げる工事に利用、腰への負担を軽減する。東京五輪に向け建設現場では人手不足感が高まってきたことから、作業環境を改善して人材確保につなげる。研究所の試験では負担が3割程度軽減できたという。3年後には10台超の規模の導入を目指す。

 

今後はアシストスーツの利用を前提とした工法の開発も進める考え。建設現場へのアシストスーツ導入に関しては、大林組もサイバーダインと組んで本格導入に向け検討を進めているという。

 

 

<問>

・アシストスーツ導入の目的は人材確保の他に何が考えられるか?

[ケース257]国内全クレジットカードのIC対応化

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<国内全クレジットカードのIC対応化>

クレジットカード各社は国内で発行されている全てのカードを、東京オリンピックが開かれる2020年までにICチップ搭載型に切り替える。国内で使われているクレジットカードは情報抜き取りのされやすい「磁気ストライプ」型が4割弱、よい安全性の高い「磁気ストライプとICチップの両方搭載型」が6割強。だが、ICチップ型カードが増えても店側の読み取り端末でIC対応型が増えなければ、カードの不正利用は減少させることができない。

 

最大シェアの米ビザは加盟店が店頭で使うカード読み取り端末について、IC対応型の端末を普及させる為に、IC未対応読み取り端末で発生した不正被害は加盟店側で負担させる仕組みに変更する。クレジットカードのIC型化を浸透させるため、クレジットカード各社の他、経済産業省も小売店側に読み取り端末の切り替えを促す。

 

1)より多くの加盟店により早くIC対応型の読み取り端末に切り替えてもらう上で、切り替えを拒む・または遅れがちになりそうな加盟店はどのような特徴があるか?
2)上記のような加盟店にスムーズに切り替えてもらうためにはどのような工夫が必要か?

大流行中のカルビーハニーバターチップに学ぶ、一点突破狙い

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今、日本のある商品が韓国のポテトチップス市場を急激に活性化させています。

その商品とはカルビーが昨年2014年夏に発売した「ハニーバターチップ」。

ベースとなる塩味に、はちみつとバターを加えた独特の甘さが特徴で、日本では「しあわせバター味」として売り出されているらしく、聞いたことがある人もいるかと思います。

この「ハニーバターチップ」が韓国にて大人気とのことですが、試しに「ハニーバターチップ」でググってみると「韓国で爆発的人気!」等のフレーズが並んでおり、「ハニバタ騒動」と呼ばれる様々な騒動さえ起きているようです。

ハニーバターチップの販売は「ヘテ・カルビー社」(韓国大手製菓メーカー「ヘテ製菓」とカルビーの合弁企業 )行っていますが、日本と韓国の合弁ということで、極右派が日本批判の材料に使ったこともある等、他にもいろいろな都市伝説があるそうです。様々な人が反応し、話題が話題を呼び極端に加熱していく様は、日本にはあまりなく韓国の特徴かもしれませんね。

 

ハニーバターチップの生産が追い付かず工場新設

売れ始めたのは昨年秋頃。SNSでの芸能人の「ハニーバターチップゲットしました」等の書き込みから口コミによって急激に売れ出したそうです。そして工場を3交代制フル稼働で生産しているものの生産が追い付かず、ネットや店舗でも品薄状態が続き、ネットでは3倍の値段で売られていたり、ダンボールでの配送途中で何者かに盗まれるなど、いわゆる「ハニバタ騒動」が発生しています。

そのような中でカルビーは韓国に新工場を40億円で新設することを決め、2016年には稼働開始予定とのことです。

 

韓国での工場新設の背景

韓国で生産体制を大幅に整備することついては、単にハニーバターチップが売れている以外にも理由があります。

それはFTA(自由貿易協定)という法律的要因です。

通常、韓国が原料のじゃがいもを輸入する時は30%の関税がかかりますが、米韓FTAの取り決めにより12月~翌年4月までの間は非課税で輸入することができます。

3割近くも低コストで原料調達ができるのですから、日本での生産と比べると非常に大きなメリットです。

 

さらに、日本国内は少子高齢化で市場拡大の期待は薄く、成長戦略としては海外事業を強化する必要があるという点もあります。カルビーにとって韓国は、アメリカに次ぐ成長市場とのことです。

とはいえカルビーの連結売上高2200億円のうち、海外売上は約1割の220億円。まさにこれからというところですが、「ハニバタ騒動」等によって海外開拓は順調に進められているという印象です。

 

 

ハニーバターチップに学ぶ、一点突破を狙う姿勢

ハニーバターチップというたった1商品の大ヒットのおかげで、カルビーの韓国進出・市場開拓は順調に進んでいるように感じますが、ここから「一点突破」という戦略について改めて考えさせられます。

工場新設の結果は、もちろん数年経ってみないと分かりませんが、40億円での工場新設は大きな投資です。しかしここぞというタイミングで思い切りアクセルを踏み込んで、一点集中することは、大きく成長する上で決定的に重要ということは多くの人が感じていることだと思います。

仕事や私生活においても、チャンスフラグが立っているにも関わらず、大きな決断ができずにぐずぐずしていては、みすみすチャンスを逃すことになります。いつも周りの状況や成長チャンス、タイミング、自分自身の強み等に対してアンテナを張り、自分自身を“常に敏感な状態”“常に臨戦態勢”においておき、ベストな判断をスパッとできるように保っておきたいものです。

 

 

日経新聞2015/4/8企業1面「カルビー、韓国で生産倍増」より

ソニー賃金制度改革から考える、“平常時”の大切さについて

 

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引用:はてな「ソニー、管理職比率を2割に半減 新人事賃金制度が始動 年功要素を完全に撤廃 :日本経済新聞」

日本を代表するメーカー「ソニー」ですが、エレクトロニクス部門を主体とする本体会社単体では、実は08年度から経常赤字が続いています。エンターテインメントや金融関連の子会社の業績が良く、連結としては利益が出ているため、それほど思い切った改善策がなされていないのが現状でした。

ですが「高齢化による逆ピラミッド型の人員構造」「管理職比率4割以上」という特徴・傾向が進んでいる中で、経営層の危機意識は高まり、今回思いきった施策が発表されました。

思い切った賃金制度改革

派遣社員が多いのかもしれませんが、管理職が4割という多さには驚きです。また、もともと管理職に昇格すると降格する仕組みがなく、部署移動によって「部下なし管理職」も増えていたそうです。このような中で今回ソニーが打ち出した人事賃金制度改革はこれです。

・管理職の比率を現状の4割→2割に半減する
・年功要素をなくし、役割によって評価する

これによって、全体としての賃金コストを抑えることの他にも、管理職を2割に減らすことで重要な意思決定にかかわるメンバーを減らし、意思決定スピードも上げて社内活性化につなげられるという効果もありそうです。

 

制度設計以上に重要な“スムーズな実行策”

全体として多くの管理職が降格し、賃金が下がることで、「社員の反発心」や「モチベーション低下」を招く可能性は避けられないでしょう。重要なことはそういった面に対して、会社がどうフォローして、人の心を動かし、モチベートできるかどうかだと思います。今回の記事から分かる策としては、

・「頑張った人は評価される」透明性のある仕組み
・経営陣が社員に対して、希望あるビジョンやモチベートするメッセージを直接発信
・希望の部署に異動しやすくなる社内募集制度

 

等が挙げられていました。これらのソフト面は会社の文化や社員一人一人にとってさまざまなので難易度の高い課題でもあります。

 

このような場面では、普段から会社として社員の意思統一・ベクトル合わせができていたかどうかが問われる時だと思います。普段からトップと現場社員との間で何らかの形でコミュニケーションが行われ、思いの共有がされていれば、今回のような改革は比較的スムーズにいくでしょう。

大企業であるほどトップから末端社員までの距離が長い為、大きな挑戦であることは言うまでもありません。記事では語られていない現場の具体的な実行施策が気になるところです。

 

ソニー賃金制度改革から考える、“平常時”の大切さ

結局のところ企業活動も社内制度改革も、それらを担うのは全て心の通った人間です。大きな決断や改革を進める際は関係者が納得して進められることが必須だと思います。メンバーのベクトルがバラバラでは、一人一人が強いパワーを持っていてもギスギスした空気になるだけで、建設的に物事が進むことは難しいですが、一人一人のパワーがそれほど強くなくとも、ベクトルさえ一致していれば皆で同じ方向を向いて耐え忍びながらもなんとかやっていけるものだと思います。

それはお客様と自分(担当者)との関係でも、家族関係でも全てに言えることだと思いますが、今回のような改革時に対処できる環境・文化をつくるためにも、「普段からのコミュニーション」が活発であるように整えておきたいものです。

 

 

以上、ソニー賃金制度改革から考える、“平常時”の大切さについてでした。

 

ジョージア-ボス競争から学ぶ、仕事に対する柔軟な姿勢について

 

コーヒー戦争、苦肉のPB コカ・コーラとセブン組む
引用:日本経済新聞

コカ・コーラと言えば、世界一の巨大飲料メーカーであることは誰もが知っています。

その日本コカコーラは今まで、小売専用に商品を作って自社商品ブランドとして売ることはありましたが、自社商品に対して小売側のブランドを付けて売ることはしませんでした。なぜなら、自社の高いブランドイメージを他社によって下げられたくなかったからです。

 

しかし今回日本コカコーラは、セブン&アイと缶コーヒーを共同企画し、コカコーラ主力ブランドである「ジョージア」ロゴとセブン&アイの「セブンプレミアム」ロゴを同居させた商品を発売することになりました。

 

日本コカコーラが姿勢を変えた背景にあるもの

日本コカコーラが今まで通していた姿勢を変えたのはなぜなのでしょうか?

その裏には2つの背景があります。

1つ目は、缶コーヒー市場の市場縮小です。最近はどのコンビニでもレジ付近で見かける「淹れたてコーヒー」の市場急拡大に伴い、缶コーヒーの市場は検証傾向にあります。

※参考:exiteニュース/BOSSが首位ジョージアを猛追の缶コーヒー市場 増税でも火花

2つ目は、ライバルであるサントリー「ボス」ブランドの猛追です。缶コーヒー市場のシェアは1位が日本コカコーラの「ジョージア」で2位はサントリーの「ボス」。その差は年々縮まってきており、かろうじてジョージアが勝っている苦しい状況です。さらに「ボス」はセブン&アイと共同企画した商品群を売り出しており、ジョージアの出荷数量が昨年2%減少に対してボスは昨年6%上昇という状況です(飲料総研調査)。

 

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引用:サントリープレミアムボス

このような背景の中で日本コカコーラは姿勢を変え、自社商品に他社ブランドを付けて多少のブランドイメージ低下リスクをのんででも、巨大流通のパワーを活かして売り上げアップへつなげようという決断をした訳です。それだけ、ジョージアはボスに苦戦しているということでしょう。

 

 セブン&アイにとっては大バンザイ?

この決断は、セブン&アイにとっては大バンザイと言えるかもしれません。なぜならセブン&アイの戦略姿勢は、各業界の大手と組んで魅力ある商品を開発・販売することで競争力を高く保とうとするものだからです。その為、セブン&アイにとっては業界2位のボスから業界1位のジョージアに鞍替えするようなものです。

とはいえ、今までセブン&アイとボスが組んで各種商品群を販売してきた累積がある訳ですから、競争面でジョージアにとってメリットが出るまでには多少時間がかかるでしょう。

 

 

ジョージア-ボス競争から学ぶ、仕事に対する柔軟な姿勢

以上を総観してみると、缶コーヒーという市場が苦しくなりメーカーが苦戦している中で、メーカーよりも商品を消費者に届ける流通側の力関係が強くなっていることが分かります。メーカーが妥協して、従来の自社のやり方を曲げてでも、流通の協力を求めています。市場の状況に応じて広い視野を持って柔軟に対処することで各社奮闘している様が見て取れる記事だと感じました。

 

 

普段、私たちが仕事をしている中でも、自分なりの過去の経験則や成功体験等から通してきたやり方がいろいろとあると思いますが、それは仕事の状況や内容が今までと同じだから機能するものだと思います。ひとたび状況が変われば、途端に通用しなくなり、効率が悪くなったりします。そして新しいやり方や考え方へ舵をとることが求められます。

重要なことは、その「周りの変化」や「今、真に求められていること」にアンテナを張って敏感になり、いつでも変化に対応できるように柔軟で謙虚な姿勢を意識することだと思います。

「まず変化に気づけること」そのためにも、自分の仕事に一杯一杯になっていないで、普段から社内で流れる情報に耳を傾けたり、周りのメンバーと積極的にコミュニケーションとったり、ニュースを読んで行く必要があると思います。

 

 

以上、ジョージア-ボス競争から学ぶ、仕事に対する柔軟な姿勢についてでした。

 

 

「記事トレ!日経新聞で鍛えるビジュアル思考力」で読み方の“型”を身に付ける

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記事トレ!日経新聞で鍛えるビジュアル思考力

板橋悟著/日本経済新聞出版社

 

本書のタイトルからも想像できるように、この本は日経新聞を使ったトレーニング方法について書かれた本でした。

著者が、ある5人の社長から教わった日経新聞の読み方のポイントを元に、自分なりに改良を加えるなかで作り上げた読み方ノウハウについて紹介されています。

 

目的

本書では、このメソッドによって磨ける力・得られる効果について次のように書かれています。

世の中にある多くのビジネスモデルを理解し、それを仕事に活用できるようになるのです。それだけでなく、必要とあれば新しいビジネスモデルを次々と考えだすことさえ可能になるでしょう。それも、ごく短期間に!

 

一言で言うと「ビジネスモデル発想力」を鍛えられる、

又は「儲かるかどうかを嗅ぎ分ける力」を磨ける、と言えるかもしれません。

 

 

どんなトレーニングで発想センスを磨くのか

「ビジネスの基本は交換である」と本書では説かれています。大昔であればモノとモノ、今であれば、モノ(サービス)とお金、ということになります。

 

記事を読むときに「誰が、誰に、何を、いくらで提供」という4つのポイントを押さることをキモとしており、[誰が⇔誰に]と[モノ⇔いくらで]の組み合わせを捉えて、まずはその関係性(ビジネスモデル)を誰でもわかるような方法で図示(ピクト図解)します。

その上で「いくら、という要素が記事ではあいまいだけど実際はいくらだろう?」とか「誰に、という相手(ターゲット)を変えれば別の業界でもビジネスを横展開できそう」とか「無料提供、とあるけど裏側ではどんな仕組みで利益につなげているのか?」等と興味発想を広げていくことで、ビジネスモデルへの理解力と発想力を伸ばしていこうというものです。

 

また、何度も地道に「読む→図解で表す→そこから考える」を繰り返すことで自分の中に基本的なビジネスモデルがパターン認識として積み重なり、新しい記事を読むときにビジネス全体が理解しやすくなったり、自分でビジネスを考える際に役立ったりする、というものです。

 

本書が役立ちそうな読者

自分自身のビジネスモデル発想力が鍛えられていくような読み方を紹介する本ですので、「会社で購読を求められているので一応読んでいるけど、イマイチ読み方がつかめていない。何か自分の中で蓄積されているような読み方を覚えたい」という人にはぴったりだと思います。

 

それなりに頭を使いながらやる必要はありそうですが、本書に従ってトレーニングすることで、日経新聞にあたる際の、読み方の癖や型のようなものを身に付くと思いますが、一旦身についてしまえば、その思考回路は新聞に限らず、ニュースでもなんでも「誰が誰に何をいくらで」という構図が自然にイメージできるようになり、理解が早まるかなりのアドバンテージになりそうです。

ヘイトスピーチとは何か?

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最近TVのニュース番組や新聞でよく見かけるようになった「ヘイトスピーチ」ですが

どういうものなのでしょうか。

ヘイトスピーチ概要

wikipediaによれば

ヘイトスピーチとは、人種、宗教、性的指向、性別、思想、社会的地位などの要素に起因する憎悪(ヘイト)を表す表現行為とされる。日本では「差別的表現」「差別表現」「差別的言論」と置き換え可能な言葉として用いられることも多い。

 

簡単にいうと「相手(国・地域・人種・民族・団体・個人等)の気分を害するような悪口」と言えるかもしれません。

なぜヘイトスピーチが問題なのでしょうか?

それは相手を虐げ自分の意見を押し付けることで、相互理解しようとする人々の努力をムダにするような、不毛な行為だからです。そして相手側にも憎悪心を抱かせてしまうことで逮捕や殺人事件などの問題にエスカレートしていき、国際問題等に発展し世界平和を脅かす原因になりうるからです。

そのため国連さえも各国に規制を促している状況で世界的にも規制が広がっています。但し、日本とアメリカだけは規制が弱い状態と言われています。

 

ヘイトスピーチの日本における問題

ではなぜ日本で規制が進まないのでしょうか?

それは日本では憲法が保障する「表現の自由」を重視する姿勢が強く、今のところヘイトスピーチ規制を法律化することに誰もが慎重になっているからです。

 

日本-韓国間、日本-中国間等では、一部の人達の間で反日・反韓・反中デモが行われているが、日本におけるヘイトスピーチ問題でよく話題に上るのが「在日特権を許さない市民の会(在特会)」です。

反韓派である「在特会」はデモを行い過激に韓国・韓国人批判などを行い、会長の桜井誠氏はデモ中に「在日韓国人をテポドンにくくりつけ、韓国に打ち込みましょう」等と叫んだとして、ヘイトスピーチとして非難されています。

 

こちらの動画を見ると、実際のヘイトスピーチの現場と周りの人たちの反応、なぜヘイトスピーチが起こるのか?感じられるかと思います。

学生のうちから在特会などの右派団体へのめり込みヘイトスピーチを実行する若者の心境、

きっと彼らなりの正義感から行っているのかもしれませんが、

やはりそれが建設的な結果を生むとは言えないでしょう。

日本では規制法律化が難しい部分があっても、大阪等では啓発運動は活発に行われているようです。

国連もこの状況に危惧しています。

特に大阪府等では試行錯誤が行われており、まだまだ丸く収まりそうな状況ではなさそうですが、今後の方向性に注目していきましょう。

 

 

 

新聞や本や読むとき「価値」に集中すると良い思考訓練になる

 

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本を週に何冊も読んでいた頃に自然に身についた「価値を抽出する」(価値に集中する)という思考法について、ご紹介します。
情報収集するときに重要な考え方ではないかと感じています。
『価値の抽出』の前に、ここでいう『価値』が何かを明らかにしておきます。
よく使われる言葉ですが、価値が意味するものは人によって様々だったりします。

私の考えている価値とは下記の2点です。
①「自分にとって重要な、実際何かの役に立つようなこと。」
②「普段得られないような、自分に良い感情を感じさせてくれるようなもの。」

ポイントは「自分にとって」ということです。ビートルズが大好きな人にとって、ポールマッカートニーの来日ライブは大きな価値で大きなコストをかけてでも行きたいと思えるものです。

ですが興味のない人にとっては価値はゼロに近いかもしれません。なので価値は人によって異なることになります、

そして「何に価値を観るか?」がその人の“価値観”といえると思います。

 

『価値を抽出しよう』という意識は、「これは今の自分にとって必要なことか?実生活や仕事で実際に役立つことか?知っておいてプラスになるか?」を意識することです。
新聞を読むときと本を読むときについて、具体的なイメージを書いていきたいと思います。

 

新聞を読むとき

新聞を読みなれていない頃は興味の持てる内容の記事しか読みたいとは思いませんが、読んでいるうちに自然と知らない単語や話題も目に飛び込んできて興味の幅が広がっていく為、基本的に興味の持てる分野の記事だけ読むスタンスでも問題ないと思います。
私の恩師はこのような事をよく言っていました。

 

新聞は考える力を鍛えるよい教材である

 

新聞記事は、そのほとんどが「事実」の紹介になっています。割とスペースを割いている記事では記者なりの「考察」が付いています。
事実に対して「なぜ?」「だから何が言える?」の2つのフレーズを頭の中で繰り返し、自問自答しながら出来事の周辺部分に考えを広げていくことで、思考力を鍛えようというものです。数年前のこのブログで中心的に行っていたことでもあります。

 

今回、新聞を読むときの価値の抽出の一番の特徴は「ほとんどの情報は価値がない」と考えることです。新聞の情報量はハンパないです。その中で本当に大事なのは、ほんの一部だけという意識をあらかじめ持って置いた方が気が楽です。
価値が感じられないと思ったら「“ここには価値がないな”と思ってさっさと読み飛ばす(心の中で読んだこと自体を消して忘れる感じ)」こと。
そうすることによって無駄情報は避け、より重要な部分に意識を集中させることができます。
テンポよくこんな感じで読んでいきます。

 

ここは価値なし・・・・ここも大して価値なし・・・・・ここは少しよさそうだけどまあ弱いから忘れていいや・・・・・・この部分の発想の仕方は新鮮!覚えとこう・・・・・・・ここは価値なし・・・・・・・この話はあのお客さんとの雑談に使えるな・・・・etc

 

新聞読み終わった後には「今日の新聞で得られた価値は2つ!これとこれ!」みたいに、明確に意識できていると効果的です。無駄な情報は読み飛ばしますが、一度目に入れれば多少は無意識に頭に入っているので、気にする必要はないと思います。

 

本を読むとき

本を読むときの価値の抽出は分かりやすく実践しやすいです。ですが小説等の楽しむことが目的の本は対象外です。
一度読んだときに、やはり今の自分にとって重要だと思える箇所にはページ角を折り曲げたり付箋を貼ったりしておきます。共感した所とか、凄いと思った所、ではなく「で、実際役に立つか?どう行動につなげるか」という視点でチェックしていきます。
一度読んだらある程度本に付箋か何かでチェックマークがつくと思いますが、それを毎日、または3日に一回とか時間をおいて定期的にチェック箇所だけを読み直す。重要な価値であるはずの場所だけを読みますが、何度か目にすると、「そんなに重要じゃないな」と思えて来たり、「もう実践したからこの情報に用はないな」とか感じ方が変わってきます。そうしたらチェックをはずしていく。
この繰り返しで、一回当たり数冊の本をざっとチェックして重要な箇所を思い出しながら振り返る作業をする。こうすることで、自分の脳内に、重要なメッセージが刻み込まれていくイメージです。
新聞や本を読むときに、ただ漫然と読むのではなく、積極的に重要な箇所に集中するという意識で向き合うことで、大量の情報の中から、本当に必要な情報を選び取る力が養われていく訓練でもあります。

 

必要な情報を短時間に抜き出す訓練をしていると、判断力が養われるため、仕事にも活きてきますし、やればやるほどより実力がついていき面白くなってきます。熟練度合が自分なりに感じられる所が、この思考法の面白さかもしれません。

ぜひお試しあれ。

ソニー「PlaystationVue」から学ぶ、商品の魅せ方

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「ソニーにとって最重要プロジェクト、かつ最大の挑戦」
というフレーズが印象的でした。

プレイステーションVueとは?

ソニーが多くのエネルギーと期待を掛けている新商品、「PsVue」はネット経由でテレビ番組をゲーム機「PS3」「PS4」に配信するサービス。CBSやFOXbなど大手・地方局が85番組以上を提供し、全ての番組を過去3日分にさかのぼって視聴でき、クライド上に登録した番組も28日間保存できるという。

なぜ多くの期待をかけているかというとそれが、ソニーの商品サービスの目指すべき方向性を象徴するような商品でもあるからと、社長は言います。
あるべき姿として「日常のありふれたモノを再定義し新たなライフスタイルを提案する」としており、PSVueは「ケーブルTVを再定義する」にあたるものだという。

まるでアップルのようです。

 

 

商品を説明する時、相手の頭の中でパラダイムシフトを起こす

「日常のありふれたモノを再定義」まさに物の見方を変えるという、パラダイムシフトのことです。

日常の仕事の中でも、自社の商品サービスをお客様に提案する際、モノそのものをありのままに伝えてもお客様からしたら「そんなのわかっている」けど、この商品によってお客様の生活がどのように変わっていくのか、その商品がお客様にとってどういう意味があるのか?を相手一人一人に合わせてイメージさせてあげることで、相手にとっての商品の意味や在り方を見せることができるのだと思います。

仕事などで商品を説明する時は「相手にとっての意味」を相手の頭に絵を描くように、説明できるようにしていきたいものです

日経新聞2015/3/23より

ニューヨークでも広がっているスマホ決済

日経新聞2015年2月15日

ニューヨークでも広がっているスマホ決済
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主旨

ニューヨークにあるファーストフード店では、正午前後になると多数のビジネスマンらがレジ前で列を作って並んでいる。
そんな中、ある女性は勤務先を出る前にスマホで店に注文・支払も済ませ、来店後はレジで自分の名前を告げるだけで商品を受け取れる。

このようなスマホと専用アプリを使ってスムーズに注文・決済を行うケースが広がっている。
同様に、ドミノ・ピザやスターバックス、マクドナルドなどでも一部の地域で試験的に採用しているという。

客にとってのメリットだけでなく、店にとっても、「人手が少なくて経費を抑えられる」「調理や商品受け渡しを計画的に進められる」などのメリットがあるという。

感想
スマホを使って、注文・決済周りを事前に行えるシステムは、一部の業界では既に始まっていた。タクシーのU-ber等である。それが、様々な業種においても広まり始めていることが分かる。特にマックやスタバといった大手企業で浸透すれば、一般消費者にとっても「当たり前」のこととして認識されて、ますます他業界へ広まっていくだろう。

また、この方式がより浸透すれば、レジのない、スマホでのネット決済だけ対応した、店舗も出てくるかもしれない。

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