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月別アーカイブ: 11月 2009

分離できる!!ケータイ!?

日経新聞11月11日より

こんにちは。
このニュースは、きっと「彼女にケータイを折られた」経験のある男性にとっては画期的な内容かもしれません(笑)
ドコモが信じられないケータイを発売。

【概要】

・NTTドコモとソフトバンクは、年末・来春商戦に向けた携帯電話新機種を発表。
・ドコモは、ディスプレー部とキーボード部を分離できる「セパレートケータイ」などを投入。分離することで、通話しながらメールを受信sひたり、カメラのリモコン代わりに使ったりできる。
・ソフトバンクは、1210万画素の内臓カメラに100枚連写機能といったデジカメ並みの高機能端末を投入。

      si_dc01-02.jpg

【解釈】
年々高機能化するケータイに、「別にいらないな・・」と毎回思っていたが、セパレートは度肝を抜かれたかも。
片方だけなくしたらどうなるんだろうか?

今のケータイ業界は、まだ高機能付加の競争を各社繰り広げているが、もう少ししたら終わるんだろうか? 
機能がどんどん付け加えられていくが、その多くは顧客のニーズをもとに生まれたものではないと思う。それよりも、顧客と他社に対して「うちの会社はこんなすごいケータイ売ってるんだぜ!」というアピールのためだろう。

もちろんニーズを加味しているのは当然だと思うが、機能がありすぎて、そんなにいろんな機能を本当に求めている顧客なんて、ごく一部にしかいないと思う。 私も含めて、すべての機能を使いこなせている人など、見たことがない。ケータイカメラなんて、1000万画素あっても、重いし、送信するとパケ代かかるので、あえて画素数を低く設定してから撮るほどだ。

IT業界では、クライドコンピューティングによって、パソコン本体には機能をあまり入れずに軽くして、機能はすべてネットワーク上で利用するという動きが急速に広まっている。

ケータイも、じきにそうなっていくと思う。
そうなると、カメラの画素数も300~800万画素もあれば満足だし無駄な機能はそぎ落とされる。もっと基本的な部分、電池持続時間とか通話音質向上とかに時間と金と労力をかけたほうが顧客は喜ぶのではないか。そしてケータイでもネット通信が大幅に低価格で、だれもが使い放題になるだろう。

つまり、顧客のニーズをあれもこれも取り込んでいくメタボな携帯電話から、無駄なものはいらない、本当に必要なものだけに絞る、コアマッスルが鍛えられた細マッチョな携帯電話に移っていくのだろう。

「ケータイ各社の機能付加競争」時代から、「端末身軽でネットつなぎ放題」の時代にいつになったら方向転換するのか、楽しみだ。

油で揚げないポテチが主流になるかも?

日経新聞11月10日より

こんにちは。
たまにはお菓子の記事でも。


【概要】

・サッポロホールディングスは、来年3月に、ポテトチップスの生産能力を3倍に増強する。
・同社は、ジャガイモを油で揚げずに遠赤外線で焼いて作る日本では珍しい製法を採る。
・低カロリーが売り物で、20~40代の女性から人気が高い。
・2010年12月期のスナック菓子事業の売上高を、今年度見込み比8倍16億円に引き上げることを目指す。
・スナック菓子は、景気の冷え込みで消費者が外出を控えていることもあって消費が伸びているという。
ポテかるっ

【解釈】

 不景気だと、家にいることが多いので、菓子を買う人が増えるとあったが、これはざっくり言い過ぎていると思う。逆に、消費を控える傾向にあるので菓子のような必ずしも必要でない嗜好品に対する消費は、減るという意見のほうが多いと思う。 ただ、1袋120円程の商品より、小さい袋が4つ連結した150円位の商品は、不況で伸びていると聞いたことがある。「食べたいとき、適度に食べらればいい」という節約ニーズがあるからだと思う。

 少し脱線しましたが、売り上げを8倍の16億に引き上げるというのは、かなりだと思う。ヒット見込み商品に対しては一気に投資することが大事なんだろう。でも、逆にその前は売り上げが2億円しかなかったというのが気になった。サッポロといえばサッポロポテトだとおもうが、お菓子事業の売り上げってこういうもんなのか?

 遠赤外線で「焼く」ことで作られたポテチはどこかで食べたことあるが、油を使ったものと比べると、やはり味は劣っていた気がする。TVでやってたが、確か「油を適度に使えばヒトはうまいと感じやすい」らしい。うまみ成分のような面もあるのだろう。 

 そうはいっても、改良を加えていけば独自のいい味が出てくるだろうし、カロリーを気にする顧客層に対して、一定のシェアを維持し続けるロングセラー商品になりえると思う。

「焼くポテチ」成功のキモは、「味付け」ではないだろうか。

日本は草食系起業家?

日経ビジネス2009年11月9日号から、

「今こそ起業資本主義」というテーマで16ページの特集が組まれていたが、その中で面白かった1ページにフォーカスしてみました。

【概要】
・2006年のライブドアショック事件以降、日本のベンチャーは活力を失った。成長よりも居心地の良さに安住する若手経営者の台頭。社会に閉そく感が漂うこの国にあって、企業家たちはどこへ行く(リード部分コピペ)
・ライブドア事件以降、新興企業の不祥事が続いたことから、「目立つのは得策でない」とある経営者は言う。そこで浮かび上がってきた今時の起業家は、成長と上昇を志向した肉食系とは対極の草食系である。
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・草食系起業家の特徴(写真左):
30代独身。東大卒や留学、大手企業勤務の経験者多し。業種はiPhone用ソフト開発など。モノ、カネ、異性に関心低い。地味オシャレ。

・肉食系起業家の特徴(写真右):
社長は40代以上のチョイワル風で、今やヒルズ族がその代表。業種は人材系、不動産、ITが多い。青春をバブルのど真ん中ですごし、消費性向は高い。六本木で高級外車を乗り回していた。

【解釈】
まず、載っていた写真が面白い。うまい(笑)。
草食系起業家が増えたのは、ライブドア事件がどうとか、そういうことではなく、単純に草食系の若者
が増えてきたからだと思う。 あと、草食系の説明で、あたかも草食系は成長・上昇思考が薄いような感じだったが、そもそもそれで起業する人は少ないと思うので、ちょっと語弊がある。
 
たぶん、以前は「社長は奥さんいるくせにいろんな美女はべらかして外車乗り回して・・・」とかいう批判もたくさん出ていたかもしれないが、今や「昔みたいながつがつした若者が少なくてつまらん」とかいう意見も出てくるのだろう。

ただ、時代が変わればこういうことも変わっていっていいと思うし、そうならざる追えないと思う。
「~系が良い・悪い」というのではなくて、それぞれが新しい時代を作る役割を担っているのだと思う。
   
「社長・起業家はこうあるべきだ」という先人の考えも非常に大事だが、これからはもっと個性的で多種多様な起業家像がでてきそうで、楽しみだ☆

つまりこんな感じ?
「草食系でいいのか?」
     ↓
「草食系だって面白くない?」  

ホンダの改革

日経新聞11月8日より

こんにちは。
今回はホンダの記事です。
あまり自動車業界に詳しくありませんが、考えてみました。

【概要】
・ホンダが変わろうとしている。世界の生産体制を抜本的に見直し、効率化を追求する。
・2008年に国内で生産した自動車は約130万台で、その5割超を輸出した。
・1ドル110円程度なら輸出で大きな利益を出せるが、1ドル80円台では採算が合わない。
・伊藤社長は解決策として、「生産と開発を世界中で補完しあうフレキシブルな体制の構築」を考えた。
・(事例)6月に発売した「スーパーカブ」の新モデル。従来は部品のほとんどを国内から調達したが、新モデルでは部品の6割が輸入によるもの。
ホンダ国内ー海外生産

【解釈】
 円安になれば儲かるが、円高になれば儲からない。今は円高なので、輸出による利益があまり見込めない。そんな状況なので、ある国で車を売るなら、その車の生産もできるだけその国でやろうということなのだろう。
 できる限りコストが少なくなるように世界中に生産・販売拠点を分散させて、世界規模でのコストの全体最適化を目指すという考えだと思う。
 かなり細かくて複雑そうだが、そこまでしなければ利益が出せないという状況なのだろう。
円高が進むほど、または今の円高状況が長引くほど、他社と比べるとこの体制の効力が発揮されると思う。

オールアバウトの新「プロファイル」

オールアバウト

日経新聞11月6日より

おはようございます。
外を見たらすごくいい天気なので、散歩したくなる気分です。
今回の記事は、総合情報サービスのオールアバウトについてです。

【概要】
・オールアバウトは、専門家への相談・依頼仲介サービス「プロファイル」を2010年3月に刷新する。
・「家計診断60分3000円」「1対1で旅行英語英語レッスン1万円」「ビジネスファッションコーディネート&半日買い物同行5万円」といったように、書くサービスごとに価格を明示。
・専門家数も2012年3月末までに現在の9倍にあたる7000人に増やす予定。

【解釈】
専門家へお金を払って相談することを、スムーズに行えるようにしたサービスだと思うが、確かに今まではサイトを見ても料金が書いてなく、メールとかで専門家にコンタクトをとってから料金を提示されるのだとおもうが、それではやはり、顧客にとっては不安だし敷居が高く感じてしまうだろう。
そこで価格をサイトに明示すれば顧客のコンタクトも当然増えるだろう。

ではオールアバウトのターゲット顧客はどんな人だろうか?

私の仮説では、「ネット通販などを日常的に使いこなしていて、お金に余裕があり、手間暇を省略するための投資を行える人。30代~40代。」だと思う。

ではこのような人たちに、どのようにアプローチしていくつもりなのか?
オールアバウトは「相談・依頼仲介サービス」であって「仲介」と書かれているので、オールアバウト自身が各専門家の広告をすることはあまりなさそうだ。というより、サイトの宣伝はするが、後は顧客が自由に検索して求める専門家を探すのだろう。
そのため、本業以外にオールアバウトでも活躍したい専門家なら、自分自身が持っているチャネル(メルマガなど)を利用して独自に広告していくのだろう。

私の仮説では、ターゲットが、割とお金に余裕のある人なら、一回でも利用したら、リピーターにもなりえると思うので、売り上げを上げ続けるうえでのポイントは、「専門家だけでなく、オールアバウト側も、リピーターを増やすための支援策を行う」ことだと思う。教えてgooとかと違い、こっちはリピータービジネスだと思う。

私もお金に余裕が出てきたら、バンバン活用してみたいサービスなので、頑張ってほしい。

それにしても専門家数を9倍にするって、かなり力入れてるだと思う♪

今、子育て「イクメン」がアツイ!

日経新聞11月4日より

おはようございます。

今日の日経では、かなりおもしろくて微笑ましい記事を見つけました!
明るい気持ちになれます♪

【概要】
育児を楽しむ若い父親たち、「イク(育)メン」がますますカッコ良くなっていている。抱っこひもやベビーカー、専用バッグなど、男性の育児専用グッズを使いこなし、オシャレに育児する父親が増えている。子の服をコーディネートし、家事にも活躍の場を広げる。妻たちも夫を子育てに参加させるため、イクメン願望をうまく利用しているようだ。

(事例1)
・勤務医の佐藤さん(30)は、自他共に認めるイクメン。どんなに多忙でも、1歳7カ月の息子と、時間の限り遊ぶ。息子の靴は13足そろえるほどこだわっている。2008年には北欧企業の抱っこひもを使う父親を対象にした「スタイリッシュパパコンテスト」でグランプリを受賞した。

(事例2) 
・ミキハウス勤務の伊集院さん(33)は、休日の午後に娘をベビーカー(振動を吸収するタイヤ付きの3輪タイプ)に乗せ、近所の川沿いを1~2時間走る。「バギーランニング」というらしい。周りから「格好いいね」「かわいいね」といわれるのがうれしいという。
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【解釈】
イクメンって頼もしい!と思った。 こんなところにも新市場ができてくるなんて、日本はますます豊かな国になっているなと実感した。

きっとこれから、新たなビジネスにつながっていくのだろう。
イクメンが増えれば、妻も喜んで夫婦仲も良くなるだろうし、子供にも様々な経験をさせられるし、父親が楽しければ、それで産む子供も増えてくるかもしれない。少子化対策にもなり、家族中も良くなる。こういうことなら、国からの支援も充実させたらどうかと思う。

他にも、工夫次第で色々波及効果はありそうだ。男性育児休暇制度を勧める企業であれば、社員のイクメンっぷりを取材して会社案内に乗せれば、福利厚生の好感度がUPしそうだ。 

多くの子会社をもつ大企業のグループであれば、全社でイクメンコンテストとかを開くのも面白そう。

とにかく明るくてほほえましい話題なので、場が和むこと請け合いだ(笑)

ワタミ弁当全国展開!

日経新聞11月3日より

こんにちは。
「文化の日」の今日は、夕方16時からNHKで全日本剣道選手権がやっているので、見るのを楽しみにしています♪

記事は、外食チェーンワタミの新規事業と成長エンジンについてです。

【概要】
・ワタミは、一部の地域で行っていた高齢者向け弁当の宅配事業を強化する。
・2013年までに沖縄と除いた全国に広げる予定。
・同社の弁当は、高齢者の利用が多い低カロイリータイプで、外食、介護に次ぐ主力事業に育てる。
・この弁当事業は、もともと高齢者向けの弁当宅配を行っていた「タクショク」という会社を買収したものである。
・ワタミの主力事業の「外食」と「介護」との関連が深いため、成長が期待できる。

【解釈】
この弁当事業はM&Aによって得た事業だが、買収するときから、同社の主力ビジネスに育てることも視野に入れていたのだろう。

買収後最初の頃は、本当に儲かるのか様子を見るため、一部地域でやっていたのだろう。それで1年経ってみて「これはいい感じだ!」と手ごたえをつかんだため「それでは計画通り全国展開にチャレンジしよう!」となったのだと私は思う。

ワタミの主力ビジネスは「わたみんち」「座・わたみ」などの外食事業であるが、ワタミ社長によれば「経済情勢の厳しさなどから、外食事業はあまり伸びない」らしい。

そこで、新たな成長エンジンが欲しいところ。幸いワタミは以前から介護にも取り組んでいて、それなりに規模も拡大してきているのだろうから、これが数年後の主力ビジネスとなるのだろう。

それに加えて成長エンジンにさせたいのが、今回の高齢者向け弁当宅配事業だろう。高齢化の進行という追い風もあるし、ワタミの外食事業からの「食ビジネスへの理解」と、介護事業からの「高齢者向けビジネスへの理解」という強みを活かせば、面白いビジネスに育ちそうである。

ワタミは他にも色々事業を行っているが、主力である「外食」「介護」と今回の「弁当」の3つの事業を、経営戦略のフレームワーク「PPM」を使って整理してみた。(PPMについては下の【お勉強】参照)

watami PPM

・「外食」事業は、儲かってはいるが、もう頭打ちでそんなに成長しなさそうなので(花形事業)から(金のなる木)へ移るあたりにした。
・「介護」事業は成長率が高いのでかなり上のほうにある。どれだけ利益が出てるのかわからなかったので(花形)ではなく(問題児)に入れてみたが、うまく花形事業に入って行ってると思う。(もっと左側に書くべきだったかな・・・)
・「弁当」事業は、シェアも認知度も低く、これから全国展開に挑むためにたくさんコスト掛けて育てるため(問題児)である。そしていづれは(花形事業)へと持っていきたいところ。

整理してみて思ったことは、全社戦略のバランスがいいということである。

外食事業で儲けたお金で、他の成長事業(=ワタミ成長のための成長エンジン)を育てていくという流れがうまくできていそうだ。まあそうといっても、限られた情報で単純な推測なので、そんなにきれいな話ではないだろうが。

どちらにしても、この弁当がうまくいけば、ワタミはより加速的な成長ができるだろう。なぜなら、もしうまくいかなくても介護事業があるのである程度成長はできると思うからだ。

ワタミが、どのように「食ビジネスへの理解」と「高齢者ビジネスへの理解」という強みを生かしていくかに期待したい。

【お勉強】
PPM
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略。会社が複数の事業を行っているときに、各事業を「資金を生み出す事業」と「まだ投資が必要な事業」に2分し、各事業に対する経営資源の配分を決めるためのツール。フレームワーク。

グーグルは中小も開拓してがんばってる模様

日経新聞11月2日より

おはようございます。
今週はあまり天気がよくないらしいですね。
グーグルの記事です。

【概要】
・米グーグルは、東京商工会議所の会員企業に、ネット広告の利用を促す取り組みを始める。
・会員企業約8万社に対して、キーワード連動型広告配信サービス「アドワーズ」を無料で使える1万円分のクーポンを配布し、効果的手法も指南する。
・ネット広告のすそ野を中小企業に広げたいグーグルと、会員企業の売り上げを押し上げたい東商との思惑が一致した。

【解釈】
一見、真新しい取り組みには見えないし、無料お試しを配って顧客を増やそうとする方法もよくある方法である。では、なぜグーグルは東商と組んだのか?というより、なぜ東商に提案したのかというところを考えてみたい。

アドワーズなどのネット広告というと、企業で知らない人は、まさかいないのではないか?とも思うが、そんな基本的なことを東商8万社に対してわざわざ説明して売り込むというのは、なんだかあまりにも初歩的なアプローチのような気がしてしまう。

東商会員8万社というものは、中小・中堅・そして零細が多くてネット広告などをあまり考えてことのない企業が多いのだろうか?(調べればどういう企業があるかは分かるかもしれないが、限られた情報の中で仮説を立てるのが大事・・・)

もしそうだとすれば、それだけ情報感度が低い(いや、自社のビジネスのことでいっぱいで頭が回らない)企業たちにアドワーズを売り込むのは当然ありだと思う。
それと大事なポイントは、世界的企業のグーグルが、そういった細かい(?)セグメントに対してもアプローチするようになったということだとおもう。それだけ、小さな仕事にも積極的にアタックしなければならなくなってきたのかもしれない。

QVC「ケータイテレビ通販」はうまくいくのか?

日経新聞11月1日

おはようございます。
今日は大学の学園祭があるので、楽しみです♪
今回の記事はテレビ通販会社の新しい取り組みの話です。

【概要】
・テレビ通販大手のQVCジャパンは、通販番組を携帯電話から生で視聴できるようにした。
・テレビ通販では、人気商品が短時間で売り切れることが多いが、携帯で視聴できれば顧客の利便性が高まり商品をより買いやすくなる。
・脅威である「拡大するネット通販」に対抗するつもり。

【解釈】
私はテレビ通販で物を買ったことは一回しかないので(深夜によくやってるCD集です[emoji:i-229])、リアルなニーズを感じ取れないが、この策は大した効果はないのではないかと思う。

QVCがこの戦略をとったのは、「ケータイチャネルと新設することでかかるコスト」よりも、「ケータイチャネルを新設することで増加する売上」のほうが大きいと試算したからだろう。

そしてこの目的は、ケータイチャネルでも販売することで売れ残りが出てしまうのを少しでも解消し、より回転率の早い商品提供につなげるためだと思う。

だが、果たして、わざわざケータイ電話で通販番組にアクセスする人はいるのだろうか?
もしいるなら、自分の家にいない時(いればTV見る)に、よっぽど欲しい商品が出てくるのを狙っている人か、又は、かなりズブズブのヘビーユーザ-だろう。
そんなヘビーユーザーはあまりいないと私は思う。

そこで、わざわざケータイを使ってまで買おうとする商品はおそらく人気商品が中心ではないかと思う。(理由:ケータイテレビ通販という慣れないやり方に対する不安感から)

だが、テレビ通販だけでも、売残りが少なくて済むのは当然、人気商品になりやすいと思うので、その人気商品がケータイチャネルでさらに売れるということになれば、「売残りを少なくする」という目的はあまり達成されないと思う。

そのため、QVCがケータイテレビ通販を成功させるためには、人気商品の在庫を今まで以上に増やすこと、つまり、商品の選択と集中を勧めることがカギになるのではないかと思う。

だが、わざわざケータイで通販番組にアクセスしてくる人はなかなかイメージできないので、ケータイチャネルからの顧客数は増えずに、消えていく策だと私は思う。