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月別アーカイブ: 12月 2009

ソフトバンクBBがeラーニングに参入

日経新聞12月28日

【概要】

         ソフトバンクロゴ

・ソフトバンクBBはeラーニング事業に本格参入する。
・サービス提供に必要な設備をグループ会社から安価に調達して投資を抑えることで共同他社に比べて料金を抑える。
・また、クラウドコンピューティングを活用してサーバー設備を安価に調達し、料金を1ユーザー当たり月額315円からに設定する。これは競合のほぼ半額という。」
・今後3年間で100万ユーザーを獲得し、売上高50億円を目指す。
・研修科目は語学やビジネススキルなどで約500種類。10年4月には1000種類まで拡充する。
・法人向けeラーニングにおいてソフトバンクBBは後発に当たるが、低料金と使いやすさを売りに競合利用者からの乗り換えを促す。

【解釈】
率直な感想として、「月額315円から」であれば、私も試しに利用してみたいと思った。ただ法人向けなので、個人では利用できないだろうか。

500種類もそろえて、低価格だと、確かに魅力的に聞こえるが、企業が人材育成に用いる教材は、やはり「質」が重要だと思う。その点、こんなに種類をそろえようとするとどうしても質が落ちてしまうような気がする。そこがソフトバンクBBによるeラーニングの弱みになるのではないかと思う。

ただ、その路線で行った場合、顧客はある程度限られていくと思う。人材教育に力を入れている企業であれば、こういったサービスは使わず、多少料金が高くても手間がかかる質の高い教育サービスを利用するだろう。
今回のサービスの対象顧客企業は、極端に言えば「社員教育を、できるだけ安く手間をかけずに、やっつけ仕事的に済まそうとする」企業だと考える。

こう書いてしまうとあまりよくなさそうだが、不況もありコスト削減に迫られている企業も多いはずなので、ニーズはたくさんあると思う。

今回注目すべき点はもう一つ。
クラウドコンピューティングを使って低コストを実現しようとする点である。このように、クラウドを利用することで低コストを実現し、低価格サービスを武器に他社に対抗するという企業は、今後も別の分野で現れるてくるだろう。

コンサルレポ第9回 二世経営者がリーダーシップを握るためには?

※このカテゴリ「コンサルレポート」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
詳しくはこちら→「第0回 コンサルレポはじめました。」


第9回 二世経営者がリーダーシップを握るためには?

●二世経営者がリーダーシップを握っていくためには?
(二世経営者だと、周りから「あのボンボンは親のおかげでいずれは社長になるんだろ・・」という印象を持たれやすい。特に、若いうちに親のお金で遊び呆けた人や、外資系で働いていたエリート君とかだと、そう思われやすい。)

こんな特徴のある二世経営者が、社員の心をつかんでリーダーシップを握っていくためには、例えば次のようなやり方がある。

 ・徹夜で地道で大変な作業を成し遂げるなどして、“姿勢”を見せる。
 ・その会社で下積み時代を経験して、地道に昇進していく。
 ・社内の2割位のコアなメンバーを味方(ファン)につけておく(→社内マーケティングで)

塩・醤油スイーツの次は「ショウガスイーツ」だと予想

日経新聞12月25日 今日は≪消費面≫から

こんにちは。
いつもは≪企業面≫からニュースをピックアップしてますが、
今回ふとひらめいたことがるので、≪消費面≫から記事を書いてみます。

【概要】
・エースコックがカップめん「あつあつさん 生姜あんかけ風うどん」「同 生姜とろみ醤油ラーメン」を来年1月25日に発売すると発表。

【解釈】
本記事はカップめんのことだが、これを見て「そういえば最近、生姜を使った甘いものが増えてきたような気がするな」と思いました。

例えば「生姜チャイ」なんていう飲み物を最近飲んだ覚えがあります。缶のデザインを見てみると、「女性の味方!」とか「冷え性知らずさんの・・・」とか書いてあり、女性を意識した感じだった。

ちょっと話がずれますが・・・
以前みのもんたが司会をしていた「思いっきりTV」の常連に石原ゆうみ先生というお爺さん医師(博士)がいるのですが、その石原先生は、「体を温めれば自然治癒力も向上し、たいていの病気は治る。そのために一番いいのが生姜」とよく言ってました。ほんの中にもよく書いていますし、メディアによく出ているようです。

つまり「生姜は、地味だけど実は健康にすごくいい!」ということが、だんだん注目され始め、現在では若い人の間で、特に女性たちに受け始めていると私は考えています。

だから「生姜チャイ」なんて商品があるのだと思うし、コンビニでも生姜入りのカップめんとかが増えているのだと思う。

そして、塩スイーツ、醤油スイーツの次は、ショウガスイーツが流行るのではないかと予想してます♪

実際「ショウガスイーツ」でググってみたらすでにあるみたい。
例:ブログ「カリスマ主婦になりたい!」

富士通のクラウドを利用したオフィス向け新サービス

日経新聞12月26日

おはようございます。
もう年末で、今年も残り1週間を切りましたね。
いそがしやいそがしや。

記事はクラウド関連の記事です。
IT業界にいる人にとっては重要なニュースかと思います。

【概要】
   富士通の新サービスの仕組み

・富士通はオフィスで使うIT機器(PC、複合機、プリンター、サーバ、携帯電話など)とソフトウェアを一緒に提供する新サービスを2010年1月に始める。
・「クラウドコンピューティング」を応用し、顧客企業側は月額料金を払うことで機器やソフトをレンタルできる。機器を資産として持たずに済む上、機器の購入コストを省ける。また、機器の運用から廃棄に至るまでの総費用を2割り程削減できるサービスとのこと。
・富士通はITサービスの中核事業に育てる考えだ。

【解釈】
2010年1月からということは、スタートはもうまじかである。そして富士通は、このサービスをITサービスの中核事業に育てる意気込みもあり、業界への影響も多いそうだ。

このサービスは、一言でいえば「レンタル」だと思うので、顧客にとってのメリットとしては・・・
①これから創業するベンチャー企業にとっては初期投資が削減できるためビジネスを始めやすいということになるし、
②すでに参入していて機器の耐用年数が迫っている企業にとっては、機器を一新することコスト削減できるチャンスである。また、仮に企業が倒産してもレンタルを解除するだけで済む。

サービスを一言で言うと[機器のレンタル]+[関連ソフトのクラウド契約]ということだと思うが、インフラのレンタルといったところでしょうか。そうなると、このサービスが広まることはやはり業界への影響は大きい。
このサービスの普及は、ますますクラウド志向を推進していくものである。システム開発企業はますます苦しい状況になるだろう。

おそらく富士通は、クラウドコンピューティングの流れをどんどん盛り上げつつクラウド関連ビジネスを展開していくことで、クラウドについていけないビジネスを行うライバル企業をどんどん窮地に追い込んで行こうという考えかもしれない。

まが~る太陽電池を開発

日経新聞12月23日

【概要】

   太陽電池≪普通の≫

・シャープは折り曲げたりたためたりする高効率の化合物太陽電池を開発した。
・光を電力に変える変換効率は世界最高水準の36%前後になる見通し。
・厚さを20マイクロメートル以下にすることで曲げても割れない構造を実現。
・今後、人工衛星などの実用化に向けた生産技術の確立を進める。

【解釈】
面白い新技術が開発されたなと思う。
太陽電池の画像を探していたら、今や太陽電池内蔵携帯なんてのも発見。今後も様々な場面で太陽電池が活躍しそうな気がする。

最近のホットな話題として、新興国を視野に入れた電池ビジネスがあるが、それらも見越して、高効率な太陽電池を開発しようと、各社が開発競争を展開しているかもしれない。
以前の記事にも書いたが、こういった技術的なことであれば、シャープといった大企業でなくても、中小企業であっても勝負できる可能性がある。
 
どれだけ早く有用な技術を開発し、どれだけ早くシェアを獲得できるかで、今後長期間の(新興国市場も含めた)市場での活躍度が決まるだろう。

コンサルレポ第8回トレードオフの関係

※このカテゴリ「コンサルレポート」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
詳しくはこちら→「第0回 コンサルレポはじめました。」


第8回トレードオフの関係

●トレードオフの関係とは?
次の2種類の会社があるとする。
Aというタイプの会社(効率化・実力主義・外部リソースどんどん活用)
Bというタイプの会社(職人技・中高年優遇・内部リソースでやっていく)

例えば、Aタイプの会社(実力主義を推進している)が、「家庭的雰囲気を大事にして、中高年も大事にしよう」と考えて何かすると、効率化や実力主義の効果が落ちてしまう。

このようにAをとればBは落ちる、BをとればAは落ちるという関係を、
「トレードオフの関係」にあるという。

→ある施策を導入すると、必ずどこかにそれに対するネガティブな要素も出てくるものである。

・コンサルタントは、「何と何がトレードオフの関係にあるのか?」を考える。
そして、「こっちの方向で行く」と決めて、多少の反発を“覚悟”した上で実行していくべきである。
反発が起きても、甘んじて受け入れる。受け入れられるように覚悟しておく。
(→できれば反発防止のための事前策も打っておく。→例えば、改革に反発してドロップアウトする社員が、退社後会社の悪口噂を流さないよう、退職金上乗せとか、褒め称えとくとか・・・効果は薄いがやらないよりマシ。)

経営者は、「AとBではどっちを優先するか」を明示的に行うべきである。(つまり、優先順位を文字や口に出して、幹部で共有化していくこと。何となく感覚的にではダメ。)

AとBでは「自社にとってどっちが有利か?大事か?」という評価基準を持つこと。

健康食品の不適表示で是正命令を受ける

日経新聞12月29日

こんにちは。
長野では今冬では最高の大雪が降りました
先ほど車の雪下ろしをしてきましたが、15~20センチくらい積っていました。

【概要】

   ヘルスミッション

・農林水産省は18日、通販業者アスカコーポレーション(福岡市)と製造委託先1社に対し、消費者の誤認を招く健康食品を販売したとして、日本農林規格(JAS法)に基づき是正を命じた。
・命令理由は、25商品について、農薬や化学肥料を使わずに育てた有機農産物が原材料の大半を占めると誤認しかけない表示を行ったことが理由。
・09年8月に改善指導を受けた後も販売を続けていた。
・農水省が健康食品の不適表示として扱った案件としては、17億円という売り上げ、26万人という購入者数とも過去最高という。
・農水省によると、アスカ社は健康食品「オーガニックヘルスミッション」シリーズ25商品のうち、5商品は全く有機農産物を使用していないにもかかわらず、有機栽培を想起させる「オーガニック」などと表示。残り20商品についても、使用比率が基準未満だった。

【解釈】
健康食品の不適表示・広告の問題は、何年も前から話題に上り続けている。こういった企業不祥事は、あまりにも多すぎて、取り締まり機関が取り締まりきれていないのが現状である。
私の予想としては、違反を犯しながらビジネスを行っている企業数は、行政に発見(指導など)された件数の10~30倍くらいはあるのではないかと考えている。

最近は「オーガニック」が流行りだが、JAS法によると、一定基準を満たし認定を受けた商品でないと「オーガニック」と表示してはならない。 しかし今の世の中、オーガニックだらけである(笑)

「改善指導」や今回の「命令」に至る件数は非常に多いそうだが、罰則適用は、これらを経て3ステップ目で行われる。これはつまり、「罰則適用までのステップが長いから、直前まで不適表示してでもガンガン儲けようぜ♪」と考える企業が多いことだと思う。 
命令が出た頃から、ようやく改善するケースが多そうだ。
又は、罰則を受けたら、会社名、商品名、自分の名前を変えてまた同じことを繰り返すということもよくあるそうだ。

こんな、ブラックでだまし得な現状があるからこそ、健康食品の不適表示・広告の問題は絶えないのだと思う。

そこで最近JAS法が改正されて、よっぽど悪質な事例については「指導」「命令」を経ないで直接「罰則適用」に至る、いわゆる直罰制度を盛り込んだそうだ。これは正しいと思う。
しかしまだ甘いと私は思う。罰則内容をもっと厳しくし、完全に再起不能になるほどの罰を設定するのが一番だと思う。そうすれば、企業もビビって、そんなリスクは背負えないということで、減ると思う。現状では、「不適表示・広告はローリスクハイリターン」何だと思う。
ではなぜ罰則を重くできてないのか? 
私の仮説だが、法律を決める役人たちの中には、悪質企業社長と裏で知り合いになっている人がいるからかもしれない・・・。

P.S
ちなみにアスカ社のHP見てみたら
「オーガニックヘルスミッション」ではなくて
「ヘルスミッション」と書いてありました^_^;
結構有名ででかい会社みたい。

コンサルレポ第7回 今まで行ってきた取り組みへの評価の仕方

※このカテゴリ「コンサルレポート」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
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第7回 今まで行ってきた取り組みへの評価(現状分析)の仕方

●今までやってきたこと(策)に対する評価(何が良くて何が悪かったかの判断。○or△or×の判断)(=振り返りのための現状分析)の仕方で、よくない例として、

  1.やってきたことをリストアップして
  2.それぞれに○or△or×をつけて
  3.△や×のものに対する改善策を考える。

というやり方がある。 →しかし、これでは生ぬるい策になってしまう!

なぜなら、評価基準を明確にしないまま、ただ事例を羅列して○△×つけて改善策を出すということは、何でもかんでも手を出していて会社の方向性を考えてないから。

→その会社にとっての「目的」「優先順位」を明確にして、それにどれだけ貢献するかという評価基準で測られるべきである。

コンサルレポ第6回 制度設計における最重要事項

※このカテゴリ「コンサルレポート」は、某外資系経営コンサル会社幹部の方から教わった内容をまとめたものです。主に「組織」に関するテーマで書いています。
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第6回 制度設計における最重要事項

●制度設計で一番大事な点は、「評価」である。(特にイノベーションを進める上では)
評価と聞いてすぐ思いつくべきことは次の3つ。

→何によって測るのか?(ものさしを何にするか?)
→どうやって測るか?
→誰が測るか?

マネジメントの仕事は、測ること(評価・計測)から始まる
(「マネジメント」と「測る」はほぼ同義なところがある)

人事制度の中で一番大事なのも、間違いなく「評価制度」である。
その評価に対する「報い方」についてはいろいろあっていい。(報酬や、表彰や感謝など・・・)

ディズニーストア 売却

日経新聞12月12日

【概要】
      ディズニーグッズ

・オリエンタルランドは11日、ディズニーグッズなどを販売する「ディズニーストア」の事業から撤退すると発表した。
・2002年にウォルトディズニージャパンから譲渡を受けたこの事業だが、07年3月期に営業赤字になるなど不振なため、再びウォルトに売却する。
・ディズニーストアは大型商業施設内への出店を中心に国内に55店あり、ディズニー関連のぬいぐるみなどを販売している。

【解釈】
オリエンタルランドは、ディズニーランド等を運営している会社だが、テーマパーク外でのグッズ販売まで上手く活かせることはできなかったようだ。

そこで、本業であるテーマパークに経営資源を集中させるため、ウォルトに売却するということだろう。

キャラクターを商品化して販売化する「キャラクターマーチャンダイジング」の分野ではバンダイが非常に強いため、ウォルトはバイダイからノウハウを学ぶことは多いだろう。