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コンビニも細分化されていくか

日経新聞2013年10月6日
『コンビニも細分化されていくか』
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主旨

ローソンは、健康に配慮した商品をそろえる「ナチュラルローソン」を全国展開する。現在のローソン既存店は約1万点。そのうちナチュラルローソンは首都圏に約110店舗ある。今後5年間で110店を3000店に増やすという。

ナチュラルローソンは食品を中心に健康志向の商品多く扱う店舗。ナチュラルローソンの拡充に併せて通常のローソンでも低糖質のパンや減塩の弁当などを拡充させていく。

コンビニ業界では、セブンイレブンが栄養バランスを考慮した弁当の宅配を本格化し、ファミリーマートも調剤薬局との融合店の展開を始める。対してローソンはシニアや女性の関心が高い「健康」を前面に打ち出して対抗する。

感想
コンビニ各社が他店にない独自のサービスを打ち出していく中で、ローソンは自身のイメージ自体を「健康志向系コンビニ」として少しづつ変えていこうとしている。

それは、従来行ってきたような小規模なサービスの差別化ではなく、コンビニ自体の役割を他店と分けようとしているようにも感じます。

今後は同じコンビニでありながら「○○系コンビニ」「△△系コンビニ」等とジャンルが細分化されていくかもしれません。

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ゲームと投資。共通する「勝ち続ける」ための発想術。

いつも拝見している書評ブログマインドマップ的読書感想文にてとても共感できる内容があった。
と言っても書評ブログなので、正確にいえば紹介されている本の内容について共感したのですが。。
本のタイトルは、プロゲーマー梅原大吾氏の『勝負論 ウメハラの流儀』という本です。(以下引用)

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■成長を基準にする
 あるゲームに僕が負けたとする。それは文字通り「負け」だし、僕も「ああ、負けてしまった」と思う。失敗やへマをすることもある。
 でも、そのことによって僕が「勝ち続けていること」が終わったとはまったく思わない。その基準は、自分が変化しているかどうか、つまり、成長しているかどうかだからだ。
 あるゲームに負け、反省をし、自分の中に良い変化、つまり成長があれば、それは勝ち続けられている状態にある。反対に、負けたことで腐り、ふてくされたり、たまたま運が味方して勝ったことで浮かれ、そこから何も受け取らずに成長しなかったりすれば、変化がない以上「負け」なのだ。

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目の前の結果ではなく、「長期的に勝ち続ける状態に近付いているか、それとも遠のいたのか」
で本当の勝ち負けを判断する。アメリカなどではきっとゲーム会場も熱狂に満ちたイベントなのだろうが、
そのなかで自分の軸を持って勝負し続けておられる姿には脱帽です。
記事を読みながら、以前良く読んでいた投資マインド系の私の好きな本「マーケットで勝ち続ける為の発想術」
でもまさに同じような考えが書いてあった事を思い出し、再読しました。(下記引用↓)

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■勝ちはつねに勝ちではないし、負けはつねに負けではない
 
いかに戦略が健全であり、現実的なモノであっても、全ての取引で勝てはしないということである。トレーディング手法には何ら問題がなくても結果は損失と言うこともあり得る。逆に、アプローチに問題があっても、勝つことはある。
* * *
プロのトレーダーになることは生涯終わることのない道程であると認識すべきだろう。こうした心構えを持ったトレーダーは、一回一回の取引を生涯にわたる取引の中の些細な部分にすぎないとみなす。結果が利益だろうと損失だろうとその取引自体については取るに足らないものであると認識するのである。
* * *
適切な水準に設定された損切りによって損失を被ったとしても、それは負けではない。我々の考えでは、勝ちである。
* * *
幼年期の成長の効率を最大化するために最適な方法は、トレーディング日誌をつけることである。全ての経験、感情、思考を記録する習慣を身につけることによって、最終的には壮年期に至る恒常的な成長を確保できる。

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好きな本なので久しぶりにじっくり読み返してしまいました。。
私は今は投資はやっていませんが、テクニックより、精神的な内容が多く、投資以外の事にも非常に役立ちそうです。

ウメハラ氏の考えも投資で勝ち続ける為の考えも、一回一回のゲームや取引を必要以上に大きく捉えず、そんなことよりも自分の中の実力や態度を向上させることに集中していると感じました。
そしてプロの世界で勝ち続ける為には、周りのいろいろな誘惑に流されず、そして目に見えにくい自分の中だけにある「成長」にこだわり続けようとるする姿勢が必須なんだなと思いました。
誘惑に流されず1つのことにこだわり続ける為には、何らかの決意や思いが必要だと思う。
ではウメハラ氏の決意は何だったのか?
「ゲームが好きなこと」意外に、何が彼をそうさせているのか?
なぜ「楽しい」だけで終わらずなく「成長」にフォーカスをあてるようになったのか?
何を求めているのか?
また時間があれば探ってみたいと思う。。

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世界最大のユニクロきょうオープン

日経新聞2013年9月30日
『世界最大のユニクロきょうオープン』
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主旨

ユニクロは30日、総売り場面積8千平方メートルと世界最大の店舗を中国・上海市に開く。中国初出店となる「ジーユー」など同じくファストリ傘下の4ブランドも出店。グループ全体のブランド発信拠点と位置付ける。
店内には世界最多の1000体ものマネキンを配置する。

So What?
10時の開店前には2000人の行列ができたという。さすが中国、行列の規模も違う。「世界最大」と言うことで旗艦店としての役割が大きいこの店舗は世界にとっても、インパクトのあるニュースとなるだろうし、今後も、インパクトを提供するようなプロンモーションが行われるのではないかと思う。

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普及するタブレット型端末。子供のおもちゃもタブレットへ。

日経新聞2013年9月27日
『普及するタブレット型端末。子供のおもちゃもタブレットへ。』
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主旨

スマホ型に続き、タブレット型の玩具が増えている。子供が親の持ち物を気にすることを考慮し、メーカーは携帯端末を取り入れた玩具を発売。
先行したのはトイザらス。アンドロイドOSを訓着こんだタブレット型玩具「MEEP!」(14999円)アプリごとに1日の使用時間が設定できるという。

セガトイズが10月に発売するのはアンパンマンをあしらった「おしゃべりいっぱい!タッチであそぼ!アンパンマンはじめてEnglish」9240円。タッチパネル式でネットは利用不可。知育玩具に位置付けるけられると言う。

So What?
玩具の一種としてタブレット型玩具が現れるのは自然な流れかと思う。だが、スマホやタブレットの普及に伴い、小さい子供の触る玩具の多くがタブレット型端末に切り替わることは、個人的にさびしく感じる。時代の流れとしてタブレット端末を発売し、そこに競争が起こることは自然かもしれないが、結果としてタブレット玩具が市場にあふれ返り、子供の手に触れる物を制限していくことは避けたいところだ。

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富士山の入山料は結局自由!?

日経新聞2013年9月26日
『富士山の入山料は結局自由!?』
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主旨

富士山の入山料について話し合う“富士山利用者負担専門委員会”が都内で開催された。結論としては、入山料の徴収方式は税などの強制徴収ではなく、任意に支払う方式で一致
徴収対象や金額、使い道等も話し合ったものの結論が出ず、11月の次回の委員会に持ち越しとなった。
また、入山料の徴収対象は、登山者にとどまらず、広く寄付を募るべきという意見も多数出たという。

So What?
実は既に入山料の徴収は今夏、試験的に行われている。
それが上記写真である。


世界遺産登録が決まった富士山では、今年の7月25日~8月3日までの期間、試験的に保全協力金として登山者から入山料を任意で集めた。「1人:基本千円」との看板を出し、支払うと記念バッチがもらえる。結果は約34000人から約3400万円が集められた。

話題性もあったのか見込みの2万人を大きく超え、かなりの額が集まっている。このように、神社のさい銭箱のように完全な任意額ではなく「1人原則1000円」等とある程度金額を指定し記念になるような物品を配布することで、大きく成果に結び付きそうだ。

ただ、この試験徴収のように入山料集めの仕方を何通りも試験しながら進めればいいと思う。その際、入山料と引き換えになる物品も定期的に変えれば、それを1つの目当てとして楽しみにしながら定期的に登山する人も現れ、単なる「入山料」ではなく魅力のある文化としての仕組みになるのではないだろうか。

年月日のスタンプが押された記念の紙であったり、下山後に何か食べ物と引き変えられる引換券なんかも、富士山を最後まで楽しむことに役立つだろうと思う。学者同士の話し合いだけで決めず、こういったアイデアを公募で集めれば、より一層自然な形で入山料を支払うシステムができるのではないかと思う。

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日本でも発売。はちみつを加えたウイスキー「テネシーハニー」。

日経新聞2013年9月25日
『日本でも発売。はちみつを加えたウイスキー「テネシーハニー」。』
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主旨

ジャックダニエルの新商品「テネシーハニー」がアサヒビールより本日発売された。テネシーハニーはジャックダニエルにはちみつが加わり、“華やかな香りと上品な甘さが特徴”とのこと。瓶入り700mlで税抜き2390円。ハイボール以外の飲み方を提案するなどして、女性を中心に若者の需要を開拓する。

アメリカではすでにテネシーハニーは人気が高く、ウイスキーに新たな味を加えた「フレーバードウイスキー」市場が拡大しているという。

So What?

フレーバードウイスキーと聴いて、コーヒーと葉巻・たばこが思い浮かんだ。どちらも「フレーバー」を付けた商品が存在し、なおかつ大人向けの代物だからだ。苦みや渋みなどが特徴の食品は、それが良い所である反面、その特徴があるからこそ毛嫌いする人も多い。

コーヒーや葉巻の例を考えると、フレーバーを付けた商品は、単に味の変化だけでなく商品そのものの“イメージ”を変える役割を果たしていると思う。

そこでターゲット顧客の幅を広げると言う点では、商品の味ではなく“イメージ”を変えることがポイントになるかと思う。単に「はちみつを加えました」「驚きの組合せ」「女性向け」等とPRするよりは、“「ウイスキー」というものがもつイメージをどう変えるか”に注力し、その為の広告や販売チャネルを構築していくだろう。

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登場。光ケーブルならぬ、光スパコン。

日経新聞2013年9月24日
『登場。光ケーブルならぬ、光スパコン。』
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2002年当時の世界最速コンピュータ「地球シミュレータ」


主旨

東大の荒川教授らは、コンピュータの処理速度を大幅に早くする技術を開発。複数のLSI間の信号を電子ではなく光によって伝送する配線基板を使う。LSI内部の処理速度は年々向上するものの、電子による信号伝送スピードには限界が来ており、コンピュータ全体の速度も頭打ちになりつつあった。

光による伝送技術によって、2002年当時の世界最速スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」の速度を2020年にはパソコンで実現できるという。

So What?
スパコンといえば、でかい。ただ、上の地球シミュレータの写真を見たとき、想像以上のバカでかさに驚いた。広めのワンフロア全てを埋め尽くす位のボリュームがある。これがたったPC1台になるというのは確かに凄い。

では、光による伝送技術によって他分野へどんな影響が考えられるか。それは、数年前と比べれば意外とインパクトは小さいのではないかと思う。光伝送によって処理装置自体が早くなると言っても、個人が所有する電子機器レベルでいえば、もともと小さいものが小さくなってもあまり変わりない。また、概していえば通信スピードも既に相当な早さであり、以前ほどのニーズは感じられない。toC向けの電子機器レベルでいえばそこまでインパクトはないだろう。
スパコンのように、もともと巨大で、かつ用途のスケールが途方もなく大きいような分野での利用が期待されるだろう。

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商店会活性化・世代間交流・中高年娯楽を実現させる新しい形式のイベント「まちゼミ」

日経新聞2013年9月23日

『商店会活性化・世代間交流・中高年娯楽を実現させる新しい形式のイベント「まちゼミ」』
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「氷を使ってじわじわとうまみを引き出す。これが例茶の究極の形『眠り姫』です。」
三重県松坂市の商店街にある老舗茶販売店で、店主が専門知識や技能を講義する「まちゼミ」が開かれた。

まちゼミとは、全国的に活気が薄れているまちの商店街を活性化しようと、各店舗の専門性を活かした知識や技能を来店者に教えるイベント。実施する商店街は全国で70か所にも広がっている。
まちゼミには「ゼミ中は販売をしない」「参加者との相互交流を促進するため、受講者は5人以内が理想」などの基本ルールもある。

松坂まちゼミの会代表の金児さんは「商店街が新規の顧客を獲得するのは至難の業だが、まちゼミならできる。店主がゼミの内容を必死で考えることで、店の魅力アップにもつながる。」と話す。
茶販売店のまちゼミに初参加した紙の専門店店員は、「今までは代々受けついてきた店をただやっていただけだったがする。今回、店のコンセプトを始めて真剣に考えた気がする。」と話す。

So What?
まちセミの実施によって、お店のファンが増え、売上増進にも役立っているとのことだったが、地元住民同士の交流を活発にする役割も担っていると感じた。イメージとしては、若者よりは、地元に昔から住む住民や、商店街のお店の人同士がまちゼミに参加し合い、相互交流をしているように感じたが、このまちゼミというイベントが今後さらに浸透していけば、そこにITを活かしてネットでまちゼミ開催情報閲覧や予約ができるようになれば、参加者の住所も、年齢も幅を広げることができ、世代間交流も実現しながらまちの活性化につながっていくように感じる。

イギリスの都市で町の活性化に成功。立役者は地域通貨に電子マネー導入。

日経新聞2013年9月22日
『イギリスの都市で町の活性化に成功。立役者は地域通貨に電子マネー導入。』
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10ポンド紙幣には人気歌手の「デビッド・ボウイ」が印刷。歴史上の偉人等ではなく、ア―ティストを紙幣に載せられる所も、地域通貨ならでは。普及に一役買っていそうだ。


主旨

町の活性化を目的に、特定の地域だけで流通する「地域通貨」。世界で初めて地域通貨に電子マネーを導入し、普及が順調に進んでいる都市がある。ロンドン南部のブリクストン地域だ。地域通貨名は「ブリクストンポンド(B£)」。

ブリクストン・ポンドの導入は2009年9月で、発行残高は約1570万円。市場の5~6割の250店が加盟しており、そのうち電子マネー加盟店は130店。
加盟店には「ブリクストンポンド払いなら10%オフ」等の表示がされている店もある。
電子マネー購入時には10%上乗せされて購入でき、公務員は給与の一部をブリクストンポンドで受け取ることもできる。
成果としては、パンやコーヒーをチェーン店でなく、ブリクストンポンドの使える地元も店で買おうとしている人も増えてきている。
ブリクストンポンドの電子マネー導入は今のところ順調に普及し、町の活性化にも役立っているようだ。

懸念点としては、加盟店の支持を維持向上できるかどうかだ。
加盟店にとって、ブリクストンポンドは、集客上のメリットはあるが、受け取ったブリクストンポンドの使い道は限られる為、今後工夫が必要だ。また、電子マネー購入者は購入時に10%上乗せされる代わりに、加盟店は売り上げの10%を事務局に支払わなければならない。その負担率の低下を求める声も出ている。

So What?
少しネットで調べてみると、「デビッド・ボウイが印刷・・・これは欲しい!」といった声もあった。
地域通貨の成功(その為の魅力作り)には、単に通貨としての機能的価値にメリットを持たせるだけでなく、紙幣自体に地元の魅力を盛り込んだ、情緒的価値を創ることがカギかもしれない。

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脳と脳がネット接続!マトリックスのような世界観が少し現実的に思えてきた。

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『脳と脳がネットでつながる』


主旨

テクノロジーの進歩によって、映画のような世界が現実的になってきたかもしれない。

こちらのサイトを見て頂ければ分かるが、注目の実験の内容はこんな感じである。

AさんとBさんが、同じシューティーングゲームをしている。Aさんが「あの物体を撃ち落とす」為に指の動きを想像すると(操作はしない)、離れたところにいるBさんに電気信号が送られ、想像された通りに Bさんの指が動き、ゲーム上で狙った物体を撃ち落とすことができたという。

Bさんには、電極ではなく、脳内に微弱な電流を流す水泳帽のような装置がつけられ、信号によって自動的に身体が動くようだ。

So What?
装置によって身体が他者のイメージ通りに、ほぼリアルタイムに動作する、と言うのは驚くべきことだ。

現在は水泳帽のような装置だが、これも改良すればハチマキ型のような小型のものに変えられそうだ。そして無線で通信することができるようになれば・・・

想像しただけで、凄いというか、怖い。

離れた所から、他の人間の動きをコントロールできるのだから、あまりにも衝撃的な技術進歩だ。

また、今は現実的ではないかもしれないが、コントロールされる側の人間を、生身の人間ではなく、自分の分身としてのロボットに担わせれば、離れた安全な場所からもう一人の自分をコントロールすることができ、まさにマトリックスと同じ世界観ができ上ってしまうことになる。

映画の世界が、あながち「非現実的」とは言えなくなってきたのかもしれない。